エンジン車が電動車に生まれ変わる!? シェフラーが“人テク”で展示した「Eビーム・アクスル」に注目
「Eビーム・アクスル」搭載の電動化トラック 近い将来登場!?
クルマに関する最新技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMA」が、2024年5月22日~24日、横浜市のパシフィコ横浜で開催されました。世界中のクルマの最新技術が集結する会場で見つけた「シェフラー」の最新技術を紹介します。 【画像】シェフラーの次世代電動化トラック向けステアリングシステムなどを見る(17枚)
シェフラーは、ベアリングメーカーとして創業したドイツの企業です。現在は自動車や飛行機、鉄道などのさまざまな工業製品向けのベアリングに加え、その技術を生かした多彩な関連製品を開発製造しています。 自動車分野では、エンジンやトランスミッション、シャシーシステムに加え、電動車向けの製品も提供しています。一例としてエンジンを挙げると、可変およびスタンダードバルブトレイン、チェーンおよびベルト方式のカム駆動システム、補機ドライブシステムなど、エンジン内部の動的箇所のパーツとして幅広く活躍しています。 重量感のある「Eビーム・アクスル」は、ピックアップトラックおよび商用トラック向けの電動リジッドアクスルです。後輪の駆動を担う電動ユニットで、車軸と一体化されています。そのため、既存のエンジン車のリジットアクスルと載せ替えることで、電動車に生まれ変わらせることもできるのが大きな特徴です。 車両重量が8tほどの車両まで対応できる設計で、本体の中央部に220kW出力のモーターを内蔵しています。大きなバッテリーを搭載すれば、電動トラックに早変わりしますが、技術者によれば、ハイブリッドカーに活用するのが理想的ではないかとのこと。荷物積載やエネルギー効率を考えると、大きなバッテリーは、トラックとしての機能をスポイルすることになります。 そこでフロントのエンジンを生かし、ジェネレーターと組み合わせることで、発電エンジンとして活用。そうすれば、EVと比べると、駆動用バッテリーのサイズを抑えることができ、価格面でも有利となります。現在、自動車メーカーでのテストも行われているそうで、近い将来、このEビーム・アクスルを搭載した電動化トラックが登場する予定とのことでした。