なぜバーキンを買うためにスカーフを買わなきゃいけないの!? 米でエルメスに集団訴訟 勝つのはどっち?
フランスの高級ブランド、エルメスの「バーキン」。いつかは手にしたいと憧れる人も多いバッグだが… 【映像】2023年に140万だったが現在は400万円…「バーキン25」 「バーキンは(店舗に)行っても買えないし、行ってもあるわけじゃない。やっぱり特定の買える人に情報が来て、欲しい時に『権利譲って』という話はよく聞く」(40代女性A) 「日本は割とフェアに買える環境。海外だとすごく露骨に(購入が難しいと)言われる。自分も体験したことがある」(40代女性B) この「バーキン」、お金があってもそう簡単に買える代物ではない。 こうした状況にアメリカのカリフォルニア州で、エルメスを相手取った集団訴訟が起こされた。CNNによると、原告側はバーキンを入手するためにはエルメスの他の商品を購入しなければならず、独占禁止法が禁じる「抱き合わせ商法」に当たると主張している。 この販売手法、日本でもかねてから指摘されている。 ブランドバッグなどの買い取りや販売を展開している企業のスタッフによると、スカーフや小物などを購入した人にエルメス側から案内されるケースが少なくないのだという。 エルメスの店舗でバーキンを購入するには相当の“努力”が必要なことが多く、中古品の相場は上昇する一方だと言う。 いーふらん リテール営業本部 舩久保龍一部長は「一番人気の『バーキン25』は2023年には大体定価で140万円から150万円で購入できたが、現在は約2倍以上の400万円前後で小売として販売されている状況」と説明しつつ、エルメスの販売方法に理解を示す。 「転売目的で買われる方が多い中で、自ら使用するために買う方に提供したいという思いが、こういった形につながっているのではないか」 裁判の行方はどうなるのか。アメリカの独占禁止法に詳しい池田毅弁護士は、ブランドバッグ市場の競争は歪められておらず、原告の主張は認められないと指摘する。 「エルメスはそもそも抱き合わせ商法をしていないと主張しているようだが、仮にやっていたとしても、単に売り方が良くないとか不合理だというだけでは(裁判では)勝てない。(裁判で勝つには)『競争に対する影響』を証明しなければならず、法律の観点から見ると、『バーキンを買うためにスカーフを買わなければならないなら他のブランドの他のバッグを買えばいい』ということになるため、原告が勝つのは難しい」 ※これはテレビ朝日「グッド!モーニング」で放送した内容をABEMA TIMES編集部で記事化したものです。
ABEMA TIMES編集部