新型アストンマーティンDBX707の進化が鮮やかすぎた! 3290万円のスーパーSUVの最新モデルに迫る
一部改良を受けたアストンマーティン「DBX707」に大谷達也が乗った。従来モデルとの違いに注目! 【写真を見る】新型DBX 707の全貌(17枚)ド派手なインテリアが凄すぎる!
インテリアは使い勝手向上
“目にも鮮やか”とは、まさにこのことだろう。 最新のアストンマーティンDBX707は、内外装ともに鮮やかなレッドに彩られていた。 もっとも、同じ赤でもエクステリアとインテリアでは微妙に色味が異なっていて、エクステリアのほうはローズレッドといいたくなるほど深みのある赤だが、それが陽の当たり方によってよりダークな色合いにも、明るく輝くような色合いにも変化して、そうでなくても彫刻的なボディの抑揚をさらに強調しているように思えた。 一方のインテリアカラーは、やや朱色が入ったさらに鮮やかな赤。それもレザーで覆われた部分には「これでもか!」というくらい入念に赤色で埋め尽くされている。どちらかというと“ジミ色”のほうが好みの私はちょっとタジタジになってしまうくらい潔いカラーだけれども、それでも恥ずかしいと思わなくて済むのは、その微妙な色合いのセンスが素晴らしくいいからだろう。 こうした、ストレートな色味を魅力的に見せる実力でいえばイギリスとイタリアが抜きん出ているというのが私の見方で、同じことをドイツ車がやると(例外はあるけれど)概ね野暮ったく思えてしまうような気がする。 そんな派手な赤に目を奪われてしまいがちの新型DBX707だけれど、そのインテリアにはほかにも見逃せない改良が施されている。 従来型のDBXに触れたことのある方であればご存知のとおり、プッシュスイッチ式のシフトセレクターを除く操作系はメルセデス・ベンツのCOMANDシステムを流用したもので、特徴的な大型ダイヤルはその事実を象徴するものだった。 いっぽう「DB12」以降のアストンマーティンは、同じメルセデス・ベンツでもより新しい世代のタッチディスプレイを中心としたシステムに入れ替わっているが、新しいDBX707にも基本的にこれと同じものが採用された。したがってシフトセレクターは最近のメルセデスAMGと同じ短いスティック状のレバーがセンターコンソール上に設けられている。 そしてエンジンのスタート/ストップ・スイッチは、このシフトセレクターの奥に備えられた大型ダイヤルの中央を押し込むタイプ。また、このダイヤルを左右に回すとドライビングモードがコンフォート、GT、スポーツ、スポーツ+、インディビジュアルの順に切り替わっていく。そのほか、走行機能に関連する操作系のほとんどが、同じくダッシュボード上の物理スイッチとして設けられている点は、ブラインドタッチを好むドライバーから歓迎されるはず。個人的には、エアコンの温度調整やオーディオのボリュームが、やはりセンターコンソール上のドラム状ロータリースイッチでコントロールできる点も扱い易くて好みだ。 そのほかにもBowers & Wilkinsのスピーカーが明確な存在感を打ち出しているのも見どころのひとつ。細かいところでは、ドアミラーの形状が見直され、ミラー部分の面積が拡大されたのも最近のアストンマーティンとの共通化が図られた部分だ。