変わった国会の“景色”……裏付けられたある「データ」
自民党は政策活動費の廃止を盛り込んだ規正法改正案、第三者機関を設置するための関連法案を提出、ただ、政策活動費については使途公表に配慮が必要な「公開方法工夫支出」を添えており、野党は「新たな抜け道」と反発しています。立憲民主党は参政党、社民党とともに企業・団体献金の禁止を盛り込んだ政治資金規正法改正案を共同提出しましたが、禁止対象から政治団体を除いたことに対し「抜け穴」と指摘する声もあり、野党の足並みは揃っていません。一方、第三者機関の設置については与党の公明党と野党の国民民主党が法案を共同提出するという異例の事態になりました。 「夜も土日も(審議をして)、この会期の中で成案を得ようという思いは与野党一致している」(自民党・小泉進次郎政治改革本部事務局長)。 衆議院では特別委員会での審議も始まり、各党は年内の決着を目指しますが、これらの法案は現時点では過半数の賛成を見通せるものはなく、混とんとした状況です。
国会では「表」では本会議や委員会が開かれている一方、「裏」では各党協議も行われ、調整が続いています(もっとも「裏」の動きは公開されるケースも出てきました)。まさに「熟議と公開」(立憲民主党・野田代表)ということでしょうか、少数与党ならではの“景色”が展開されていますが、これがどういう形で結実していくのか。師走とは「師が走る」慌ただしい月という意味ですが、例年よりも記者が走っている気がする今年の年末です。 (了)