『ときメモ』30周年ライブはファンの熱量に圧倒される奇跡の"同窓会"だった!
■2000人以上の「メモラー」が集合 1994年5月27日、PCエンジンで『ときめきメモリアル』(KONAMI)の第一作が発売された。 【画像】3時間にも及ぶアツいイベントの様子 「卒業式の日、校庭のはずれにある古い大きな樹の下で女の子から告白して生まれたカップルは永遠に幸せになれる......」 そんな伝説のある「きらめき高校」を舞台に、13人のヒロインとの高校生活を楽しみ、女のコから告白されることを目指す。今では当たり前になった「恋愛シミュレーションゲーム」の先駆けであり、その大ヒットにより、続編やスピンオフ、ドラマCDなど多岐にわたる展開が生まれた同ジャンルの金字塔ともいえるタイトルである。 それから30年後の今年、あの魅力的なヒロインたちと共に青春を送った経験を持つ2000人以上もの「メモラー」(本作ファンの通称)が、東京・立川に集結した。5月18日、19日の2日間にわたり、立川ステージガーデンにて「ときめきメモリアル 30th ANNIVERSARY LIVE エモーショナル presented by TOKYO MX」が開催されたのだ。 この『ときめきメモリアル』の30周年を記念したライブでは、なんと初めて全キャストが出演。 金月真美さん(藤崎詩織役)/関根明子さん(如月未緒役)/中 友子さん(紐緒結奈役/)川口雅代さん(片桐彩子役)/菅原祥子さん(虹野沙希役)/黒崎彩子さん(古式ゆかり役)/笹木綾子さん(清川 望役)/五十嵐 麗さん(鏡 魅羅役)/鉄炮塚葉子さん(朝日奈夕子役)/栗原みきこさん(美樹原 愛役)/よしきくりんさん(早乙女優美役)/菊池志穂さん(館林見晴役)/津野田なるみさん(伊集院レイ役) と、13人のヒロインを演じた声優の方々が一堂に会しただけでなく、主人公の親友(早乙女好雄)を演じたうえだゆうじさんも登場。30年の月日を感じさせないオールスター公演が実現した。 ■ライブ初披露の楽曲も 懐かしのゲーム画面がステージに映し出され、ヒロインたちのナレーションが流れると、ゲームのOPテーマ「もっと!モット!ときめき」の歌唱からライブは始まった。 原曲は「藤崎詩織」を演じた金月さんのソロだが、今回はヒロイン役の13人(ときめきオールスターズ)によるスペシャルバージョンで、客席のボルテージもいきなり最高潮に。それぞれが推しキャラ色のサイリウムを振りながら、歌の合間のコールを会場に響き渡らせる。現役アイドルのライブにも匹敵するほどの熱量だ。 自己紹介タイムでは、女王様キャラの「鏡 魅羅」を演じた五十嵐さんによる「ねえ、みんな?」という客席とのコール&レスポンスも。事前に練習していないにも関わらず、ぴったりと「はい、鏡さん!」という返事が完璧にそろう様子は圧巻の一言。 「今日は『きらめき高校』の同窓会です」 そう挨拶した金月さんの歌唱から、それぞれのソロ曲パートが始まる......はずが、音楽がなかなか流れない。どうやら舞台裏でハプニングがあったようで、中さんと菊池さんがステージに上り、掛け声やジャンプの練習で場をつなぐ。衣装着替えのミスがあったらしいのだが、出演者も客席も、むしろハプニングすら楽しもうという温かい空気が流れていた。