【10月は年金支給】年金額の実態を解説!厚生年金と国民年金「いくらもらえそうか」を確認する方法とは
国民年金と厚生年金の「平均受給月額」はどのくらい?ボリュームゾーンも確認
国民年金と厚生年金の「平均受給月額」はいくらなのでしょうか。 前の章では2024年度の支給例を見ましたが、今回は実際にどれくらい受け取れているのか、リアルな数字を確認していきましょう。 厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、実際の受給額を見ていきます。 ●国民年金の平均月額 ・全体:5万6316円 ・男性:5万8798円 ・女性:5万4426円 民年金の平均受給額は、ボリュームゾーンが「6万円~7万円未満」となっていて、満額に近い人が多いことが分かります。 とはいえ、満額でも6万8000円なので、生活費全体をまかなうにはちょっと心もとない、というのが現実です。 ●厚生年金の平均月額 ・全体:14万3973円 ・男性:16万3875円 ・女性:10万4878円 厚生年金の平均月額は14万3973円です。 ただ男女差が大きく、受給額にはかなりのばらつきがあります。 例えば、ボリュームゾーンは「9万円~11万円未満」と「17万円~18万円未満」に分かれていて、職歴や収入によって大きく異なるのが現実です。 もし、夫婦ともに平均並みの年金を受け取っているなら、世帯全体で約27万円となります。これで生活ができるかどうかは、居住地やライフスタイルにもよりますが、「もう少し余裕がほしいな」と感じる方も多いかもしれません。 さて、皆さんは自分の年金がどれくらいになるか、把握しているでしょうか? 年に一度送られてくるねんきん定期便や、オンラインで簡単に確認できるねんきんネットを活用すれば、自分の将来の受給額をざっくりチェックできます。数字を見ると、将来の計画がより具体的に立てられるかもしれません。
まとめにかえて
今回は「実際に年金ってどれくらいもらえるのか?」を確認してきました。 意外と現実的な数字に驚いた方も多いのではないでしょうか。 住宅ローンや子どもの教育費が一段落する50代以降に「老後の資金、これからしっかり貯めれば大丈夫」と思う方も多いでしょう。ただ、今は昔と違って、会社の退職金制度も確定給付年金から確定拠出年金に切り替わる企業もあります。 退職金頼みが難しくなってきているわけです。 さらに、健康で定年まで働ける保証は誰にもないうえ、子どもの教育費も予算内に収まるとは限りません。 最近は「人生100年時代」とも言われますが、夫婦で100歳まで生きたら一体どれだけのお金が必要になるのか…考えるとキリがないですよね。 私自身も親族の老いや看取りを一通り経験して、ようやく自分の老後についてもより具体的にイメージする必要性を実感しました。そこで思ったのが、資産運用の重要性です。 最近は、少額からの投資をサポートする制度も整ってきています。例えば、NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)がその代表的なものです。 これらを活用することで、少しずつでも資産を増やしていける可能性があります。 資産運用は、長期間続けるほどリスクが分散されて、リターンが安定しやすいと言われています。若いうちから始めることで、複利の効果も活かせて、効率よくお金を増やしていくことも可能です。 もちろん、年齢や現在の資産状況によって、どんな投資が向いているかは人それぞれ違います。 だからこそ、まずは自分に合った運用方法を検討してみることが大事でしょう。
参考資料
・厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」 ・厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」2024年7月5日 ・厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」 ・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」
足立 祐一
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