中国人民銀、1年物金利据え置き-MLF資金をロールオーバー
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は15日、中期貸出制度(MLF)の1年物金利を2.5%に据え置いた。人民元相場に圧力を加えることなく、景気回復を支える意図が示された。供給額は今月期限を迎えるMLF資金と同じ1250億元(約2兆7000億円)。
広範なクレジット指標が先月初めて縮小を記録し、投資と消費を回復させるという課題が浮き彫りとなっていたが、人民銀はブルームバーグ調査での予想通りMLF金利を維持した。
中信証券の明明チーフエコノミストは「流動性が全体的に安定しており、超長期特別国債の発行を控えていることから、人民銀はMLF資金をロールオーバーした。経済データが安定し、人民元が依然として圧力にさらされていることを踏まえ、金利は据え置かれた」と指摘した。
中国と米国との利回り格差が広がり、追加的な金融緩和が人民元安をさらに進行させ、資本逃避を悪化させるのではないかという懸念も金利据え置きの背景にある。
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原題:PBOC Rolls Over Policy Loan With Growth, Currency on Mind (1)(抜粋)
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Iris Ouyang