【巨人】残留決めた大城卓三に危惧される"茨の道" 浮上するポジション問題とは
巨人は11月12日、去就が注目されていた、大城卓三がFA権を行使せず、チーム残留を決断したと発表した。 【動画】頼れる5番弾!大城がサイスニードから放った3号2ランシーン 大城は球団を通じて「この期間、ジャイアンツでの7年間を思い返しながら熟考した中、やっぱりジャイアンツでプレーを続けたい、今のチームメートと一緒に日本一になりたいとの強い思いは変わりませんでした」と激白。決断の根底には強いジャイアンツ愛があったとした。 「強打の捕手」として知られ、昨年はキャリアハイの16本塁打をマーク、主戦捕手としてチームを引っ張った大城も2024年は苦しいシーズンとなった。 今季、阿部慎之助監督は投手に応じた3捕手併用制を選択。攻守に躍動した姿を見せた岸田行倫がチーム最多の72試合、「スガコバ」バッテリーが復活した小林誠司が36試合、大城は34試合で先発マスクを担ったが、捕手としての出場機会は激減した。打撃においても開幕から打率1割台と低迷、5月に登録抹消され、ファーム調整を経て1軍に再合流となっていた。 FA権行使の選択においては、自身の捕手としてのキャリアを今後どう考えていくのかが注目されたが、結果としてジャイアンツ愛が勝り、残留の判断となった。 一方で、大城を取り巻く環境も注目されている。 今オフのFA戦線ではソフトバンクの正捕手・甲斐拓也がFA権行使を明言している。また阪神の主砲・大山悠輔もFA権行使を宣言。ともに今季は4季ぶりのリーグ優勝を果たしながら、日本一に手が届かなかった巨人の獲得調査報道が出ている。 今季は3捕手併用でチームを盛り立てたが、侍ジャパンの一員として国際経験も豊富でリード含め総合力が高い甲斐が市場に出るとすれば、獲得に乗り出しても不思議ではない。 本職の捕手ポジションにおいて甲斐が移籍となれば、大城だけではなく、ほかの2選手においても出場機会が大きく変化しそうだ。 さらに大山に関しても仮に大型移籍となれば、大城が今季多く守った一塁ポジションも埋まることに。 プロである限り、競争原理の世界に身を置くことは覚悟しているとはいえ、FA戦線の行方次第では、相当な覚悟を持って来シーズンに臨むことが求められそうだ。 ただシーズン後半から再び戸郷翔征とバッテリーを組んで勝利をおさめるなど、捕手としても盛り返しを見せた。 G党も歓喜の声をあげた背番号24の決断、目標に掲げた日本一達成へ向け、成長を見せられるか。今後も注目の存在となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]