上海汽車傘下のMG、「半固体電池」搭載EVを2025年発売 コスパ強調
EV販売に弾み
上海汽車傘下のMGは来年、半固体電池を搭載したEVを発売する予定だが、既存のバッテリーと比べて大幅な割高にはならないと主張している。 【写真】辛口の英国人も膝を打つ? 優秀なEVハッチバック【MG 4を写真で見る】 (21枚) 「来年、MGブランドが発売する新型車には、半固体電池が搭載される可能性がある。まず、価格が高額になることはないとお伝えしておきたい」と、MGのゼネラルマネージャーであるZhou Yan氏は中国のSNS・微博(ウェイボー)に投稿した。 「バッテリー業界は急速に進歩している。リン酸鉄リチウム(LFP)三元系リチウムバッテリー搭載車を買いたいと思っている皆さんは、急がなくてもいい」(同氏) 全固体電池は、現在EVで使用されている液体リチウムイオンバッテリーと比較して、エネルギー密度、航続距離、充電速度、安全性が大幅に向上すると言われている。しかし、性能上の課題や製造の難しさ、サプライチェーンの問題により、自動車分野での大規模生産には莫大なコストがかかる。 MGは、完全固体の電解質ではなく、ゲル状の電解質を使用する「半固体電池」を導入する計画である。価格は既存の液体バッテリーに相当するという。 どのようなモデルに搭載するかは明らかにされていないが、市販車への導入時期をまだ提示していないフォルクスワーゲンなどのライバル企業に対し、優位に立つことができるだろう。 上海汽車傘下のIMモーターズは、すでに半固体電池を搭載したL7というEVを発表している。
グレッグ・ケーブル(執筆) 林汰久也(翻訳)