宇佐神宮や市内で新年の縁起物作りが最盛期 破魔矢や絵馬、ひょうたん…
師走に入り、大分県宇佐市の宇佐神宮や市内で、破魔矢やひょうたんといった新年の縁起物作りが最盛期を迎えている。 宇佐神宮では連日、巫女(みこ)や神職らが破魔矢の製作に励む。来年のえと「巳(み)」が描かれた絵馬や鈴、5色の吹き流し、ツバキの造花などを丁寧に矢に飾り付けている。長さ70~130センチの6種類、計約1万本以上を用意。22日から1本1500~5千円で販売する。 3日は巫女3人が境内の儀式殿で黙々と作業。柴田遥加さん(20)は「健康や厄よけ、家内安全を祈りながら作っています」。 同神宮は来年、御鎮座1300年を迎えることから記念のお守り「三神徳守」を準備しており、元日から販売する予定。 正月三が日の参拝客は約50万人を見込んでいる。
同神宮近くの溝口ひょうたん本舗(溝口栄治社長)では、7人の従業員が総出でひょうたんの加工作業に追われている。 創業104年を誇り、栽培から加工まで全て手作りにこだわる。九州唯一の加工所で、同神宮や太宰府天満宮など全国の神社から注文が寄せられる。12月末までに約2万個を作る予定。 5日は繁富貴専務(55)と母の溝口保子さん(83)が、着色した長さ8センチほどのひょうたんに飾りのひもや房などを結び付ける仕上げ作業に精を出した。 繁専務は「一つ一つ形が違うので、昔ながらの手作業を続けている。縁起物のひょうたんで明るい年を迎えてほしい」と話した。