ニッケル鉱石の禁輸巡り舌戦 インドネシア大統領選
【ジャカルタ共同】来月投開票のインドネシア大統領選に向け、副大統領候補によるテレビ討論会が21日開かれた。世論調査で首位のプラボウォ国防相(72)と、次点のアニス前ジャカルタ特別州知事(54)の両陣営は、世界有数の埋蔵量を誇るニッケル鉱石の輸出禁止などの政策を巡って対立、舌戦を繰り広げた。 インドネシアは国内加工産業の育成に向け、2020年からニッケル鉱石の輸出を禁止している。現政権の継承を強調するプラボウォ氏陣営の副大統領候補で、現職ジョコ大統領の長男ギブラン氏(36)は禁輸を支持。「川下産業の育成は鉱業だけではなく、農水産業の分野にも広げるべきだ」と主張した。 一方、アニス氏陣営のムハイミン国民協議会副議長(57)は禁輸への賛否を問われ「無分別な政策の結果、ニッケルの過剰生産で売買価格が上がらない」と批判した。