【ヤクルト】打撃好調の丸山和郁がベンチ外 塩見の離脱で浮かび上がる課題と“必要とされるピース”とは
ヤクルトは5月21日、神宮球場でDeNAと対戦。エースの小川泰弘が3回に2本のソロを浴びるなど、序盤から4点差がついた展開となり、打線はDeNAの先発ケイを4安打と打ちあぐねた。終盤の8回にはリリーフの長谷川宙輝も3失点し、0‐7と完封負けを喫した。 【動画】好守にも阻まれる…ヤクルト打線はDeNA左腕のケイを打ち崩せず 6試合連続でリードオフマンに起用されていた丸山和郁が、5月19日の甲子園での阪神戦で右翼フェンスに激突して上半身を打撲。打率.344と好調だっただけに、この日、丸山がベンチから外れたのはチームにとって痛かった。 髙津臣吾監督は「つながらなくなってしまいましたね。いいピッチャーにあたるとなかなか出塁するのも得点するのも難しいでしょうけど、ちょっとつながりを欠いているというか、そういう状況が続いていますね」と嘆いた。 それでも「いるメンバーでやらなきゃいけない」と前を向き、上半身の打撲でベンチを外れた丸山については「今日もスッキリしていないようだったので」とし、次戦以降の出場も状態を見て決めるとしたが、「明日は大丈夫かなと思いますけど」と話した。 ヤクルトは塩見泰隆が5月11日の巨人戦(神宮)の第1打席で遊撃内野安打を放ち、一塁ベースを踏んだ際に左膝を負傷した。左前十字靱帯と半月板の損傷で、全治未定と診断されている。 攻守で要となる塩見が今季中に復帰することが絶望的となっているだけに、中堅のポジションを誰が担うのか、さらに1番に誰を起用していくのかが大きな焦点だ。 この日は中堅で赤羽由紘が起用された。赤羽は内野手登録だが、外野も守れるユーティリティープレーヤーだ。2回の第1打席は一ゴロに倒れたが、5回は二死から投手のグラブを弾いて打球方向が代わり内野安打にすると、二塁へ盗塁し、捕手の送球が外野の方にそれる際に三塁を陥れた。 走攻守でアピールする必要がある背番号「00」は開幕を1軍で過ごしたが、4月下旬に出場選手登録を抹消され、5月17日に再び1軍に戻って来た。 7回の第3打席は9球粘ったが最後はスライダーに空振り三振。赤羽は「得点圏で打てるようにならないといけない。今後はそういうところを含めてもっともっと結果を出せるように頑張っていきたい」と意気込みを語っていた。 ここまで得点圏打率0割と結果を残しておらず、何とかチャンスで結果を残していきたいところだ。 1番にはパンチ力のある濱田太貴が起用されたが、4打数無安打2三振に終わった。1番が塁に出て強力なクリーンアップにつなげる打線の特長を生かしたいところだが、この日は出塁することができなかった。 「1番」と「中堅」は攻守で大事な要素となるだけに、誰がその役割を担うのか。この日出場した選手以外にも実績のある西川遥輝や、育成から這い上がってきた岩田幸宏、ファームには俊足の並木秀尊らもいる。丸山の復帰後の状態とともに、指揮官の今後の起用法が注目される。 [文:別府勉]