血の泡を吹くなどし心肺停止に…最愛の妻がコロナワクチン接種後に死亡 調査報告後も夫の心に残るわだかまり
アナフィラキシーの可能性を考えた1人の看護師が、アドレナリンを準備していたが、そのことを医師に共有していなかったことも明らかになった。
調査委員会はアナフィラキシーが否定できない場合は、直ちにアドレナリン注射を行う必要性についても指摘している。 長尾能雅委員長: 「アナフィラキシーが発生していることを第一に想定し、直ちにアドレナリン筋肉内注射を行う必要があります」 また、体調不良者が出た際の医療スタッフ間での連携や意思決定のシミュレーションを強く推奨すると提言した。 飯岡さん(医療事故調査委員会の会見後): 「接種会場にいた人間の中には、アナフィラキシーを疑った人間がいたらしいですね。なのになぜ医師と看護師はそれに気づけなかったのかな。気付いてくれていたら、まだ生きているかもしれない。それがすごく悔しくて、辛くて、残念ですよね」
適切な対応をしていれば妻は助かったのではないか。報告書が出されても、飯岡さんの心にはわだかまりが残った。
■男性は市長に「あす説明に来てください」と訴えるも…
医療事故調査委員会が調査結果を公表した日の夜、愛西市も日永貴章市長が記者会見し、会場には飯岡さんの姿もあった。
飯岡さん: 「(市長に対し)市長、飯岡です。いいですか、質問」 愛西市の日永貴章市長: 「はい」
飯岡さん: 「市長がいいって言っているので、質問しますよ。やっぱり僕は、市からの説明が欲しい。明日僕1日休みなんです。愛西市、僕の家に説明にきてください。あなたたち、いつも一方的に遺族に予定伝えて来ているので、来てくださいね。僕、明日1日休みなので待っていますので、絶対に来てください」
愛西市の日永市長: 「この場で明日行くということは、まだ明確に述べることはできません」
翌日、市長が飯岡さんの自宅を訪れることはなかった。
飯岡さん: 「市長自ら謝りに来てほしい、なのにそれも拒否されたわけです。本当に情けないなと思って…。もうちょっと人の気持ちのわかる人間がいてくれたら、こんなふうにならんだろうなとは思う」