走行会で見つけたカスタムレーサー。個性豊かなマシンをピックアップ〈SUZUKI XR69/GB/TZ250 etc.〉
ホンダVF750R:ネットオークションで見つけた1台はまさかのワークスマシン!!
テイストオブツクバにGSX750Sカタナ改1166 でエントリーしていた小澤さんが、黎明期のネットオークションでVF750R を発見したのは2003年頃。1980 年代のAMAスーパーバイクレースに興味があり「VF750Fのカスタム車か?」と画像をよく見ると、市販車カスタムとは思えないディテールが満載。 現在ほどネットオークションが盛んでなかったことも幸いして、入手してみると、まさに1983年型のレーサーであるVF750Rと判明。 カムギヤトレーンのエンジンやマグネシウムボディのキャブレターなど、レアすぎる当時モノの部品を生かすために入念にメンテナンスを行いながら、V4サウンドを轟かせるのを楽しみにしているそうだ。 ◆プラント内の機械修理や溶接を本業とするオーナーにとって、バイクは完全な趣味。特にVFが欲しくて探していたわけではなかったが、博物館にあるようなワークスマシンが自宅にあったらさぞ楽しいだろうと入手したそうだ。エンジン周りのマグネシウムパーツなどのお宝パーツはほぼ欠品なしのコンプリート状態だったが、勝手知ったるスズキ空冷4気筒とまったく異なるホンダV4を、イチから勉強して実走行にこぎ着けた。現在は気軽に走行会を楽しめるよう、ワークスエンジンを市販のVF750F用に積み替えているが、足周りや外装パーツは当時のオリジナルパーツを使用している。ゼッケン9は、ウェス・クーリーがAMAでVFに乗っていた時のナンバーだそう。
モリワキGPZ400F F-3:ノービスライダーの登竜門・鈴鹿4耐を走ったモリワキGPZ
モトサイクレットサワダ所有の、モリワキフレームにカワサキGPZ400エンジンを搭載したTT-F3レーサー。CBX400Fエンジンを搭載したモリワキZERO X-1が優勝した1983年、鈴鹿4時間耐久ロードレースに参戦し、7位を獲得したのがこのモリワキGPZだ。当時のTT-F3は、プロを夢見るノービスライダーが大挙エントリーする激戦クラスで、中でも鈴鹿4耐は夢の舞台だった。 当時のライダーは、モリワキからエンジンレスのF3ローリングシャシーコンプリートで購入し、マシンを製作。カラーリングは後年リペイントされたが、仕様は往年のままだそう。現在モトサイクレットサワダでフルオーバーホール中で、来年のアストライドで走行予定。 ◆4 耐で優勝したZERO X-1のフレームはアルミ製だが、市販のF-3キット用フレームはスチール製で、カワサキだけでなくCBX400FやヤマハXJ400Zのエンジンも搭載可能だった。空冷2バルブのGPZエンジンは、ピストンやカムがメーカーのレース用パーツで、クラッチはダイシン製の乾式。キャブレターはケーヒン純正負圧タイプのファンネル仕様。フロントフォークはモリワキKYBで、前後ホイールはBEETマグが装着されており、フロントブレーキキャパーとマスターシリンダーはカワサキワークスパーツ。優勝したモリワキZERO、2 位のヨシムラGSX400FWに続く3位には、オリジナルフレームにGPZエンジンを搭載したTeam38が入っている。
────────── ●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モトメカニック編集部
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