【ひと模様】難病に負けず新たな夢へ 斎藤萌媛さん(福島工高定時制)、3月1日に卒業式
4月からは社会人となり、市内の事業所で接客を伴う仕事に就く。聴覚障害のあるお客さんへの対応を想定し、手話を独学で学んでいる。手話技能検定7級を持っているが、これからも上達を目指すつもりだ。 友人たちは体調を気遣ってくれ、先生は勉強の悩みを聞いてくれた。4年間で多くの温かさに触れ、ついに卒業を迎えた。「たくさんの人に助けてもらった。今度は自分が困っている人を助けたい」。新たな門出に、希望いっぱいの青写真を描く。 ※クローン病 国指定難病「炎症性腸疾患(IBD)」の一つ。原因不明で主に10~20代の若者が発症する。口腔(こうくう)から食道、胃、腸などの消化管に炎症や潰瘍が起きる。腹痛や下痢、体重減などの症状が寛解したり、再燃したりする。完全に治癒する方法はなく、免疫の異常を抑える治療を続けながら病気と付き合う必要がある。厚生労働省によると、国内の患者数は2022(令和4)年度で5万184人。