発表した時点で完売だらけの「億超え」ハイパーカー! 金もちが集う夜の六本木ですら見かけないけどいったい誰が買っててドコにある?
走らせるときは人里離れた場所やサーキットを貸し切る
──ちなみに、そのルートってどんなもんですか? 「知らないほうが身のためかもよ(笑)。一般的なことをいえば、高級車を得意とするブローカーや、高級商材の顧客を幅広くもってるデパートの外商ってことになる。でなければ、法律のおよばない水面下でブラックマネーを扱うダークサイドなジェントルマン、てことだ。彼らは日本国内だけじゃなく、中東や西海岸にもコネクションをもっていることはいうまでもないよな」 ──なるほど、目の前で得意げに話してる方みたいな人物ってことっスね。 「黙れ。とにかく、超金もちの環境にはそういうグレーな領域だって必ずあるのだ。なかには、ハイパーカーだろうが、ビンテージカーだろうが、とにかくコレクションさえできればいいというヤツだっているけどな。代々木体育館と同じくらいの広さがある倉庫に、2ダースくらいのハイパーカーに始まって、クラシックカーやF1、NASAの試験機までコレクション……おっと、いいすぎた。聞かなかったことにしとけ」 ──なんだかクルマ好きの夢までダークサイドにもっていかれそうです。ていうか、ナンバー付けてブイブイ走っている人はいないんですかね? 「いるけど、オマエが目にするような時間と場所を選んでないってだけだろう。それこそ、フェラーリのコルセ・クリエンティや、アストンのヴァルキリーなんかはサーキットを貸し切って、自分たちだけで楽しんでるよ。あるいは、古い知り合いだけど、人里離れた山のなかにデカい別荘を建てて、夜な夜な近くの峠を走りまわってる。メンテナンスにしたって、本国からメカニックが飛んでくるっていってたぜ。そういうやつに限って、普段はミニバンとか軽自動車を転がしてたりするから、世のなかわからんもんだよな」 ──なるほど、ハイパーカーを味わうならサーキットじゃないと無理、ていうかF1規格のコースでようやくという感じですもんね。 ともあれ、そういうビリオネアの方々には「たまには一般道で、ブリブリのエキゾースト聞かせてよ」と願いたいものです。が、これまた貧乏人のひがみに聞こえちゃうかもしれませんね(笑)。
石橋 寛