Travis Japan松田元太、逆境も楽しむ「バネにできる強さ」 グループで「ワールドツアー行きたい」
Travis Japanの松田元太(25)のインタビュー後編。今年は大ブレイクした一方で、アイドル寿命と向き合ったことを告白。バラエティー番組で見せる姿とは正反対の真剣な言葉で、「長くはない」というアイドル人生の流儀を語った。 次第に、松田の言葉の重みが増した。「アイドルなので、“寿命”も考えます。今年は、考える時間もありましたね」 テーブルを挟み、畳に座り向き合った松田との距離が縮まっていることに気づいた。心の内を明かした会話に、どちらも前のめりになっていた。 「1人で作戦会議といいますか」 ―どちらで、ですか? 「部屋で、1人でね」 ―自問自答する形ですか? 「そうです。脳内で。おそらく長くはないなとも思っていて。先輩みたいに長く愛されたいのは理想ですけど」 満面の笑みで大ブレイクした一方で、自分と見つめ合い、思考を巡らせていた。 昨年も取材を通じて、その「強さ」や「覚悟」に触れる機会は多かった。所属事務所の問題が波及し、所属タレントの活動にも支障が生じた。だが、その中でも松田は常に笑い、笑いを届け、「アイドルはすごい、格好いい、面白い」を体現し続けた。 「(世間や周囲の)圧を感じることもありましたけど、もともとあまり気にしないタイプなので」と笑いを誘いつつも、「(向井)康二くんや目黒(蓮)だったり、同世代の人たちが頑張っている姿を見て。あと応援してくれる人、キッズも、おじいちゃんも、おばあちゃんも、TJ(トラヴィスジャパン)を知ってくれている方々の一言だけで、メチャメチャ頑張れるなと感じた」。メガネを外し、かき上げた髪に乗せた。 「そこだけあれば、何も怖くないなって。開き直りじゃないですけど、ダメだったらダメだから。とにかく『誰よりも楽しく過ごすこと』をモットーにしているので」 デビュー直後には“師”ともいえる滝沢秀明氏が退社した。その後、彼が発足した新会社に移るタレントもいた。「Travis Japanは?」と聞くと、即答だった。「(そうは)ならなかったですね」。そして、“松田節”を交えて、続けた。 「逆に、より結束して一つになれたというか。逆に面白いというか。いや、面白くはないですけど、そういったことに対応していく強さというか。そこをバネにできる強さがいいところかなって。昨年の事務所の問題の時も、メンバー同士で不安に陥ることもなかった。ただね、『じゃあファンと一緒に頑張っちゃおうぜ』と。少年心じゃないですけどね。ワクワク、ウキウキと」 逆境に強く、逆境すら楽しむ。彼の笑顔は、アイドルの証しであり、強さの証しだ。 来年は、入所15年目を迎える。 「今年経験できたことを、いろいろなジャンルのお仕事で生かしたいですし、グループとしてもより大きくワールドツアー、国内ツアーでいろいろな場所に行きたいですね」。そう言うと、彼らしい言葉で重ねた。「たくさんの方にリーチして、個人としても仕事を楽しみ、楽しんでいる姿を楽しく見てもらえたらハッピーだなって。ピースに。ピースフルにね」。最後まで、その瞳はキラキラと輝いていた。(ペン・田中 雄己) ◆松田 元太(まつだ・げんた)1999年4月19日、埼玉県出身。25歳。2011年2月に入所。17年にTravis Japanに加入し、22年10月に「JUST DANCE!」で全世界配信デビュー。23年8月にMBS系「結婚予定日」でドラマ初主演。「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」(フジテレビ系)のお助けヒーロー「マツダマン」が人気に。同局系「ぽかぽか」(月~金曜・前11時50分)の月曜レギュラーを担当。血液型O。
報知新聞社