【フェアリーS】抽選突破が条件も…データと前走内容からアカイイトの全妹アイサンサン、カリーンに熱視線
候補はアイサンサン、カリーン
収得賞金400万円越えは阪神JF7着ミーントゥビーと同10着のジャルディニエ、函館2歳S2着ニシノラヴァンダぐらい。今年も出走馬の大半が抽選待ちの1勝馬。波乱前提でアプローチしていい。 好走パターンをあれもこれもと追いかけてもブレるので、ここではキャリア2戦にフォーカスを絞る。 前走キャリアでは未勝利【4-1-0-14】勝率21.1%、複勝率26.3%と格下の1勝馬もチャンスあり。初勝利直後の重賞挑戦はよほどインパクトある勝ち方か良血でないと人気に推されにくいので、ここは狙い目だ。 なお、キャリア2戦の前走新馬は新馬取消→新馬1着という特殊戦歴だ。 前走未勝利のキャリア2戦馬について、前走距離をかけてみる。 1600mが【3-0-0-5】勝率・複勝率37.5%。それ以外からも好走馬が出ているので、前走同距離だけでは決してないが、まずは前走マイル組を評価しよう。 アカイイトの全妹アイサンサンやカリーン、キスアンドクライなど候補も多いが、好走ゾーンなので抽選突破の際は買い目に入れよう。 アイサンサンの2戦目は、京都マイルで好位追走から後半800m12.3-12.0-11.6-11.5を差し切った。加速ラップを描いただけではなく、馬群を割って抜け出す力強さなど混戦向きの要素も多い。 カリーンの未勝利も優秀。スローから後半800m11.9-11.5-11.7-11.7の持続力勝負を抜け出した。持久力型が多いデクラレーションオブウォー産駒であり、中山マイル戦特有のラップ構成にも対応できそうだ。 最後にキャリアに関係なく、前走1勝クラス【3-8-1-45】勝率5.3%、複勝率21.1%について。なにせ2着が8頭。正直、ここから軸馬を探すのが近道かもしれない。 こちらも距離別でみると、1600mが【3-4-1-21】勝率10.3%、複勝率27.6%とよく、1600m未満も【0-3-0-21】複勝率12.5%。さらに頭数が少ない短縮も【0-1-0-3】で、距離別では1600mを中心に距離変化にも気を配りたい。 赤松賞組のレイユールやミラーダカリエンテ、キタノクニカラ、ひいらぎ賞4着ティラトーレなどが候補となる。いずれにしても各馬、抽選突破が前提。出走枠にこれら好走候補が入るかどうか。まずはここだろう。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『アイドルホース列伝 超 1949-2024』(星海社新書)に寄稿。
勝木 淳