車ではねた後、生きたまま山林に遺棄か 殺人容疑の可能性も 被害男性の死因は「凍死」か 血痕を水で流したとみられる痕も 32歳男「事故起こしパニックに」
車ではねた男性を長野県長和町の山林に遺棄した疑いで、佐久市の男が逮捕された事件で、亡くなった男性は事故直後は生きていたとみられ、警察は殺人容疑の可能性もあるとして、捜査を続けています。
保護責任者遺棄の疑いで11日逮捕された佐久市の佐藤英伸容疑者(32)は12月10日、佐久市岩村田の県道で歩行者の85歳男性を運転していた車ではね、その後、救護せずに長和町の山林まで運んで遺棄した疑いが持たれています。
佐藤容疑者は、事故のあと、ワンボックスカーに男性をのせ、自宅で自分の車に乗り換えて、事故現場から約30キロ離れた長和町の山林に向かったとみられています。
男性は11日朝、山林内の斜面で遺体で発見され、頭部には外傷がありました。 警察のその後の調べで、司法解剖の結果、低体温症の所見もあり、死因は事故による外傷ではなく、凍死とみられるとしています。 また、警察によりますと、「男性は即死ではなく、事故現場で救護していれば助かった可能性もある」としています。 警察は男性が事故直後も生きていたとみられることから、殺人容疑の可能性もあるとして、慎重に捜査を続けています。
また、事故の直後に近くのコンビニエンスストアで水を購入していて、その水で現場の血痕を流したとみられることもわかっています。 佐藤容疑者は、容疑を認めていて、「事故でパニックになった」などと話しているということです。 警察は事故を隠ぺいしようとしたとみて、引き続き調べています。