「入梅」と「梅雨入り」はどう違う?【ビジネスマナー常識チェック】
【それ間違いかも?ビジネスマナー常識チェック】#66 6月の行事編 ◇ ◇ ◇ 【来客応対編】受付アポがない場合は担当者の「在・不在」を伝えないこと GWで始まった5月も、最終週となりましたね。今回は6月の行事をお伝えします。6月の異称は「水無月」。暑さのために水が枯れ、水がなくなるという説。田に水を引く「水の月」という説などがあります。 ■衣替え(1日) 時候の変わり目に、その季節に合った衣服に着替えること。 一般的に制服などは6月1日から夏服に、10月1日から冬服に切り替わります。実際には気温や天気、体調などに合わせて調整できるよう、移行期間を設けている学校が多いようです。 ■入梅(10日) 梅雨の季節に入ること。今年は6月10日。入梅は「暦の上」での梅雨入りのことで、気象庁が発表する実際の梅雨入りとは異なります。南北に長い日本列島では、地域によって天候に大きな違いがあるため、梅雨入りの時期も、地方によって、またその年によって変わります。 *「梅雨」の語源:ちょうどこの時期に梅の実が熟すからという説。また、雨で湿度が高くなり、カビが生えやすくなることから「黴雨」ともいわれ、それが「梅雨」になったという説などがあります。 *梅仕事:梅の実がみのるこの時期、梅干しや梅酒、梅シロップなどの保存食を作ることを「梅仕事」といいます。梅には、防腐作用や整腸作用があり、疲労回復効果も高いといわれており、この時期になるとスーパーや道の駅などに梅や保存容器が並び始めます。 ■夏至(21日) 日本を含む北半球では、一年で昼の時間が最も長く、夜が最も短くなる日。本格的な夏が始まるという意味。 ■夏越の祓(30日) ちょうど一年の折り返し、6月30日に半年分の罪や汚れを払い、これからの半年も無事に過ごせますようにと祈願する神事です。 各地の神社では、茅という草を束ねて大きな輪にした「茅の輪」が用意され、参拝者はこの「茅の輪」をくぐることで、厄や汚れを払います。これを「茅の輪くぐり」といいます。 また、「人形」といわれる、人の形をした紙に名前と年齢を書き、その「人形」で体をなで、息を吹きかけて自分の汚れや災いを移し、神社に納めます。 *6月の和菓子「水無月」:白いういろうの上に小豆がのった三角形の和菓子を「水無月」といいます。京都では、「夏越の祓」の日に、この「水無月」を食べる習慣があります。三角の形は氷を表し、小豆の赤は魔を払う意味があるといわれています。 (金森たかこ/マナー講師)