ロッテのドラ1藤原恭大が描くレギュラー獲得プランとは?
ロッテのドラフト1位、藤原恭大(18)が8日、沖縄・石垣島キャンプで侍ジャパンの稲葉監督が見守る前で柵越えを連発した。振り込みながら調子をつかむタイプだと言う藤原は打撃修正を行いながらプロ適応に手ごたえを感じ取っている。台湾・ラミゴとの対外試合では9日は途中出場で10日に先発起用される方向。中学時代に代打から結果を出し続けてレギュラーを獲得した成功体験のある藤原はプロでも代打からのレギュラー獲得計画を目論む。そのためにもまずは“プロ初安打”をマークしたい。
「最近では一番いいスイング」
ポンポンと白球が石垣市中央運動公園野球場のライトスタンドで跳ねる。ゲージの後ろには、侍ジャパンの稲葉監督。注目されるような舞台設定が揃えば揃うほど力を発揮するのが藤原の持っている星なのだろう。 「フリーバッテイングでは飛ばしてやろうと。少しはアピールができたかな」 そして「感覚が良くなってきた。ここ最近では一番いいスイングができた。まだまだ力をつけたい」と、好感触の自画自賛。その理由は、やっと届いたマイバットとタイミングの微修正だ。 「少し構え遅れしていた」 トップと言われるタイミングの“間”を早めに取るように微修正した結果、前日のシート打撃の第2打席から「つかんできた」という。第3打席もセカンドゴロでノーヒットに終わっていたが、「内側のボールを仕留められたし、力強い打球を打てた」と、その内容に手ごたえを感じていた。 「僕は数を打たないと合ってこないタイプなんです。明日の(対外試合の)ために作ってきた。準備としては上出来。思った理想に近づいている」 この日も、当初、特打のメンバーには入っていなかったが、首脳陣に「打ってみるか?」と声をかけられたことも手伝って志願。そこでも右中間に素晴らしい打球を連発していた。 視察した侍ジャパン稲葉監督も「今年ルーキーということで初めてのキャンプでプロについていく(ことで必死)。(今は)そういう段階だと思う。ただスイングに関しては、いいスイング。将来性を感じた。大きく育ってほしい」と、まだヒットのない藤原のプロでの戸惑いに理解を示しながら、そのポテンシャルを絶賛した。 今日9日、10日と石垣で台湾・ラミゴとの対外試合が組まれている。井口監督は、藤原を9日に途中起用、10日にはスタメン起用する考えを明らかにした。 「本人も早く1本打ちたいだろうし、こっちも願っているからね」 まだシート打撃を含めて“プロ初ヒット”がないスーパールーキーの心境を指揮官は、そう思いやった。もちろん、藤原自身も「Hランプ」を切望している。 「明日の試合に合わせてきた。これまでヒットを打っていないけど、明日打てればチャンスが広がる。結果を残して次へとつなげたい」