人海戦術、ヘリコプター、拡声器…元職・現職の警察官が選んだ「尹錫悦逮捕のコツ」
装甲車投入、人員交代遮断、拡声器での説得… 「少数の武装勢力」の限界に迫る解決策を提示
高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が「内乱首謀」の容疑者、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する逮捕状を再請求した中、2回目の逮捕状執行を成功させるための様々な方法が提示されている。 7日、元職・現職の警察官たちは口を揃えて、尹大統領の逮捕状を再執行する際、警察特攻隊を含めた圧倒的な警察力を投入すべきだと語った。1回目の逮捕状執行を試みた当時、大統領警護処が私兵まで動員した人海戦術を展開し、公務執行を妨害したため、数的優位による鎮圧作戦が必要だという主張だ。 警察総警出身のイ・ジウン「共に民主党」麻浦(マポ)甲党協委員長はこの日、ユーチューブ放送「キム・オジュンの謙遜は難しい、ニュース工場」に出演し、全国に配置された警察特攻隊800人余りのうち、活用できるのは400人余りだとし、そのうち首都圏に配置された150人余りを直ちに動員できると主張した。警察特攻隊は対テロ任務を遂行する部隊だ。 具体的には、警察特攻隊が先頭に立って警護処職員の阻止を止め、その後を刑事たちがついて行く方法が考えられる。警察機動隊は、彼らの後方で秩序維持を担当する。外部からの警護員たちの追加投入を防ぐと同時に、先頭で特殊公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した警護処の職員たちを護送車に乗せる役割を遂行する。 今月3日に1回目の逮捕状執行を試みた当時、警護処職員200人余りがスクラムを組んで令状執行を阻止したが、数的優位を前面に掲げた警察が彼らを一人ずつ切り離して逮捕すれば、戦列を崩せるという判断だ。 長期的な逮捕シナリオも示されている。 警察特攻隊出身で忠北警察庁所属のミン・グァンギ警部(元全国警察職場協議会委員長)はこの日、「文化放送」(MBC)のラジオ番組「キム・ジョンベの視線集中」でのインタビューで、「2泊3日でも、3泊4日でも、時間をかけながら10人、20人ずつ現行犯逮捕し、崩していく方法もある」と語った。ミン警部は「(長期戦は)体力戦を意味する」とし、「警察は人数がさらに多く、交代勤務も可能だが、警護処側は人数に限界があるため、24時間、48時間になれば体力の限界も見えて隙が生じるだろう」と見通した。 警護処が官邸周辺に3重に立てた車の壁と鉄条網を無力化することもカギだ。イ委員長は警察所有のレッカー車(牽引車)で(前の)車の壁を取り除いた後、警察特攻隊所有の装甲車数台で車の壁を押していく方法を示した。警察特攻隊の装甲車は手榴弾攻撃にもびくともしないほど耐久力が強いことで知られる。 ヘリを動員する方法もある。車の壁をいちいち取り除く消耗戦をしなくても、直ちに警察力を投入できるというのがメリットといえる。ただし、大統領官邸の上空は飛行禁止区域で、軍の協力が欠かせないうえ、ヘリで投入できるのは少数の警察力のみで非効率的だという反論もある。 イ委員長は6日、フェイスブックへの投稿で、「ヘリコプターからラッペルを使って降りた場合、大規模の進入は不可能だ」とし、「むしろ(大統領)警護官らに捕まる恐れがあるため、慎重に判断しなければならない」と語った。 逮捕状の執行過程で、拡声器で呼びかけて説得(宣撫放送)する「心理戦」を繰り広げなければならないという主張もある。逮捕状の執行を阻止する警護処首脳部に同意しない一般職員を攻略し、内部結束を切り崩さなければならないということだ。 警察総警出身のリュ・サムヨン民主党銅雀(トンジャク)甲党協委員長は同日、ユーチューブ放送「キム・オジュンの謙遜は難しい、ニュース工場」に出演し、「警護官たちはかなり精神武装ができているため、逮捕状を執行する時『皆さんの家族を考えなさい』という内容などで訴えかけるべきだ」と話した。 シム・ウサム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )