膣まわり&お尻はどう洗うのが正解? 今更聞けないギモンに医師が回答!
人と話しづらいからこそ気になる「パンツの中の衛生問題」。読者のお悩みや素朴な疑問に人気婦人科専門医がお答えします! 今回は、「膣まわり&お尻の洗い方」について聞きました。 【写真】デリケートゾーンケアのおすすめアイテム
30代女性から寄せられたデリケートゾーンの洗い方に関するリアルな悩み&疑問!
「膣まわりのニオイが気になるので、デリケートゾーン用ソープを購入。泡パックをしてみたり、膣の中もやさしく洗ってみたのですが、どういうわけかニオイが強くなり、婦人科に行ったら細菌性膣炎との診断……。膣の正しい洗い方が知りたいです」(食品・30歳) 「これまでデリケートゾーンはほぼお湯で洗うのみでしたが、久々に恋人ができたのできちんとケアしたいという気持ちに。お尻や、膣の入り口をいつものボディソープをつけたナイロンタオルでゴシゴシ洗っていますが……これで大丈夫?? ピラピラしている部分の洗い方もよく分からず……。ネットで洗い方を調べてもあやしい情報ばかりで混乱します」(バイヤー・37歳)
医師がお答え!
【監修】 産婦人科医・神谷町WGレディースクリニック院長 尾西芳子先生 産婦人科医。日本赤十字社医療センター、済生会中津病院、都内クリニックで副院長を経て、2023年春、神谷町WGレディースクリニックを開業。すべての女性のかかりつけ医でありたいとの思いで日々診察を行う。
■泡をポンポンポンと乗せたら、シャワーで洗い流して 「デリケートゾーンを洗うときは、専用のソフトなボディシャンプーを使うと、より肌にやさしくてよいと思います。 泡をつける部分は、粘膜は避けましょう。粘膜部分は口の中と同じく皮膚が薄いため、ソープによる洗浄が刺激となってしまいます。また常在菌がいるため洗浄の必要がありません。 毛が生えているところか、かつて毛が生えていた部分(脱毛などをする前に毛が生えていた部分)のみ泡で洗います。外側の大陰唇は、泡をポンポンポンと全体につけて、シャワーでやさしく洗い流せばOKです。 ピラピラしている部分、小陰唇周辺は、垢やトイレットペーパーのカスがたまりやすい部分ではあるのですが、かなり粘膜に近くデリケートな部分なので、とにかくやさしく洗ってください。垢やカスはシャワーでやさしく洗い流せばOK。泡をつけるとしてもごく少量でそっと触れる程度に。小陰唇の内側には泡が入らないよう気をつけて。 デリケートゾーンをナイロンタオルやスポンジなどでゴシゴシ洗うのはNG。黒ずみの原因になります。手を使って、やさしくポンポンと泡をつけるか、シャワーで流す程度で十分です」(尾西先生、以下同) ■肛門から膣まわりに菌が流れていかないように注意 「デリケートゾーンを洗う際に、肛門まわりの菌が膣まわりに入ってしまうのが一番問題。膀胱炎や細菌性膣炎の原因になる可能性が。まずはお尻にポンポンポンと泡をつけてシャワーで菌を流してから、他の部分を洗うのが安心です。膣まわりを洗う前に、お尻を洗った手を洗うようにしましょう。 1回で済ませたいのであれば、膣まわりを洗った後に、お尻を洗うという順番でもよいのですが、肛門まわりの菌がお湯で膣まわりに流れないようくれぐれも気をつけて。下痢をした日などは、肛門をまず洗ったほうが安心です。 また、生理の日はまずは経血がついている部分をシャワーで流してから、泡を使った洗浄を行うとよいでしょう」 「粘膜部分に泡が触れないようにする」、「肛門まわりの汚れに気を付ける」が、2大ポイント! 取材・文/櫻木えみ 画像:kei907/shutterstock