【最新版】スマホを愛する現代人に贈る、目の健康トリビア
パソコンやスマホに囲まれ、目を酷使する生活が当たり前になった現代社会。程度の差こそあれ、みんなが目の疲れ、悩みを抱えていますが、なんとかして目の健康を守るすべはないのでしょうか。そこで、眼科医の平松 類先生に、最新研究を踏まえた目にまつわる健康トリビアを聞きました! 【図表】「遠近両用眼鏡の仕組み」と「日光に含まれる光」 * * * ■人類史上最も目を酷使する時代 あなたは今、起きてから寝るまでの間、どのくらいの時間スマホやパソコンを見ていますか? プライベートではスマホでネットサーフィン、仕事ではパソコンで事務作業。現代人は当たり前のように電子機器に囲まれた生活をしています。 このような生活によって最もダメージを受ける体の部位、それが「目」です。目の健康に関する最新知識を知って生活に役立てたい!ということで、二本松眼科病院の平松 類先生に話を聞きました。 平松先生、多くの現代人が目の悩みを抱えがちなのはやっぱりスマホやパソコンのせいですか? 「はい。もちろん原因のひとつとして電子機器の使用が目の疲れに影響していることは確かです。結局、目に負担を強いるのは、モノを見る際に『距離』が近いときなんです。 人間は普通、ぼーっとしているときには1~2mほど先にピントが合っています。それが一番自然でリラックスしている状態ということです。 しかし、例えばスマホを注視しているときには、その『距離』がぐっと近くなり、さらに一定間隔で休憩を取る人が少ないため、目の疲れを感じる人が多くなります。 ただ、スマホやパソコンがすべての原因ということではなく、例えば『距離』の観点で見ると勉強も目に良くないんですよ。勉強時間が長い子供は近視になりやすいという研究データもあるので、近くのモノを見るときには常に注意が必要です。 また、人間はそもそも狩猟採集生活をしていたので、手元のモノを見ることに特化した目を持っているわけではありません。手元を見続ける生活によって、現代人には視力低下やピント調節機能の衰えなど加齢とともにさまざまな不調が出てきます。 ただ、進行を遅らせるのは可能なので、正しい知識を身につけることが目を健康に保ち続けるための一歩だといえます」 長寿が当たり前の今、目の健康は誰もが考えないといけない問題なんですね。