【衆議院選挙】長野5区は野党共闘成立せず三つ巴の戦い 自民宮下氏「収入として記載、未記載ではない」立憲福田氏「税金の使い道を変えれば暮らしは良くなる」共産後藤氏「軍事費削って社会保障や教育子育てに」
27日に投開票が迫った衆議院議員選挙の県内各選挙区の戦い。 今回は飯田市や伊那市を含む上伊那、下伊那地域を対象とする、長野5区です。 野党共闘が実現せず、自民党の前職に野党の新人2人が挑む三つ巴の構図となっています。 【写真を見る】【衆議院選挙】長野5区は野党共闘成立せず三つ巴の戦い 自民宮下氏「収入として記載、未記載ではない」立憲福田氏「税金の使い道を変えれば暮らしは良くなる」共産後藤氏「軍事費削って社会保障や教育子育てに」 長野5区に立候補しているのは届け出順に、 自民党・前職の宮下一郎(みやしたいちろう)さん、 立憲民主党・新人の福田淳太(ふくだじゅんた)さん、 共産党・新人の後藤荘一(ごとうそういち)さんの3人です。 自民党・前職 宮下一郎さん: 「北は伊駒アルプスロード一生懸命やってます。南には、三遠南信自動車道や飯田南バイパス、北バイパス、バリバリバリとやってます。これは皆さまの応援の下で私がしっかり与党議員として責任を持って予算を確保してきて、ここまで進んできているわけです」 自民党・前職の宮下一郎さん。 東京一極集中を是正するカギは地方創生だと訴え、「これからが伊那谷発展の正念場」をスローガンに、与党議員としての実績をアピールしています。 「勝つぞー、勝つぞー!」 自民党の裏金問題では就任3か月で農林水産大臣の退任を余儀なくされ、政治資金収支報告書の記載内容を訂正しました。 問題を受け今回は比例重複が認められませんでしたが、記載内容の訂正については「入金科目の修正のみで脱税や裏金ではない」と重ねて強調します。 宮下さん: 「令和3年、12万円の派閥との資金のやり取りがあって、派閥は書いていなかったのは事実でありますが、私はしっかりそれを収入として記載しておりましたので未記載ではありません。何ら恥じることはありません。しかしながら、同時にこのことは、小選挙区での落選が即、政治生命も失うことに繋がる。まさに背水の陣である」 飯田市で開かれた出陣式には、下伊那地域の首長が顔をそろえました。 佐藤健 飯田市長: 「この宮下先生を、もしやのことにさせてはこの伊那谷が、この飯田下伊那が本当に恥ずかしいことになります。ぜひ皆さん力を合わせて宮下先生を再び国政に送り出しましょう」 「頑張って頑張って!」 陣営は党への逆風に危機感を強め引き締めを図っています。 宮下さん: 「自民党に対して批判票を入れるか応援するかということではなくて、この伊那谷の代表を誰にするかという選挙でありまして、もし私が議席を失うと野党の方がここの代表ということになります。野党の皆さんは予算案に反対する立場でいらっしゃいますので、そのことも訴えていきたいと思ってます」 立憲民主党・新人 福田淳太さん: 「政治が変われば、世の中は変わります。税金の使い道を変えれば、皆様方の暮らしは必ず良くなります。この国民の生活が第一の政治を実現させるため、何が何でも勝ち抜く覚悟でございます」 立憲民主党・新人の福田淳太さん。 時限的に食料品の消費税率をゼロにするといった政策を掲げ、自民党の総裁が代わっただけでは市民の生活は豊かにならないと政権交代の必要性を訴えます。 福田さん: 「大半の裏金議員が今回公認をされております。あれだけ舌鋒鋭く、おかしいことはおかしい悪いことは悪いとおっしゃってきた石破さんでさえ、自民党を変えられない」 党県連の杉尾秀哉(すぎおひでや)代表も何度も応援に駆けつけるなど総力戦で臨んでいます。 杉尾秀哉党 県連代表: 「30歳、政治の経験はないけれども、熱い思いがある。そして何よりも、今の政治を変えなきゃいけないという彼の強い強烈な使命感がある」 「いただきまーす」 選挙戦での昼食、この日は事務所で弁当を食べて英気を養いました。 福田さん: 「きょうはかつ丼です。ははは。定番ですけど。声も大きくして喋るし、集中していろいろ考えるし、元々食欲旺盛な方なんですが、いつも以上にお腹がすく気がします」 「福田淳太、福田淳太、福田淳太でございます」 立候補の表明が3人の中で一番遅く、知名度の低さが課題の一つ。 30歳という若さを前面に出し、選挙区をくまなく回って支持を訴えています。 福田さん: 「解決に向けて時間がかかる課題が山積しております。その中で責任を持ってこういった課題に対処できるかどうか、それはやはり今の年齢、私は30歳でありますので、健康が許せば30年40年、この地域のためにお仕事ができると考えております」 共産党・新人 後藤荘一さん: 「自民党公明党の軍拡政治、これをやっぱりストップさせなければいけないと、5年間で43兆円の軍事費、これを削って、社会保障や教育、子育てに今こそ回すべきだと」 共産党・新人の後藤荘一さん。 自民党の派閥による裏金問題の究明を最大の争点と位置づけ、企業団体献金は全面禁止すると主張します。 後藤さん: 「5区の現職12万円ですが、やっぱり裏金議員として、本当に所属していた安倍派が何をやってきたのか。やっぱり説明をする責任はあるということを、この選挙戦でも追及していきたい」 長野5区では公示直前まで野党候補の一本化が模索されていましたが、結局断念。 県内でただ一つ立憲民主党と共産党がそれぞれ候補を擁立する選挙区となり、独自に支持を訴えます。 後藤さん: 「9年前であった安保法制反対の戦いですね。あれ市民の皆さんと野党と共闘して反対運動を盛り上げてきたんで、立憲さん最近ちょっと揺れてきたので、そういう意味で共闘が少しちょっと引けちゃったかなと」 総理の就任から戦後最短の日程となった今回の総選挙。 草の根で活動する支援者の選挙戦もいつもと違うようです。 事務所の女性スタッフ: 「みんなで炊き出しをして。当番、当番でやっぱ当選に向けて頑張ろうっていうそういう形だったからね。ちょっと今回はその期間はなかった」 「頑張って」 後藤さんは、最低賃金1500円や消費税5%といった政策も掲げ、無党派層の浸透へも力を入れています。 後藤さん: 「選挙前と比べますとね、公示になったときから、手振りの反応や沿道の声援とかね日増しに多くなってきまして、期待感を感じているところなんですけれどもね」 三つ巴での戦いが繰り広げられている長野5区。 有権者の審判は27日に下されます。
信越放送
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