「吉田調書」報道 朝日新聞が謝罪「記者の思い込みとチェック不足が原因」
■「慰安婦問題」報道
この日の会見は「吉田調書」報道に関するものではあったが、「慰安婦問題」報道についての説明もあった。木村社長は、8月5、6日に検証記事を掲載し、「慰安婦問題の吉田清治氏の証言は虚偽と判断して取り消した」と述べ、「誤った報道と謝罪が遅れたことにおわび申し上げる」と謝罪した。 ただ、検証の内容については「自信を持っている」と語り、「アジアとの和解問題、戦地の中での女性の人権、尊厳の問題として、これからも主張を続けていくことに変わりはない」とした。
■「池上彰さんコラム」問題
質問は池上彰さんのコラム不掲載問題にも及んだ。木村社長は「内容が朝日にとって厳しいものであるとは聞いていた。編集担当の判断にゆだねた。しかし、これが言論の自由の封殺だと思いもよらない批判を受けた。結果的に読者の信頼を損なう結果になり責任を感じる」と述べた。不掲載を決定したという杉浦氏は「朝日を取り巻く環境を考え、影響に過敏になり過ぎた。結果としてその判断は間違っていた」と釈明し、社長の意を忖度(そんたく)したわけではない、と語った。