マカオ、2024年1~9月のGDPは11.5%増の約5.8兆円…コロナ前同時期の86.3%まで回復
マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月18日、今年(2024年)1~9月のマカオの域内総生産(GDP)に関する統計を公表。 同局が発出した資料によれば、今年1~9月のマカオのGDPは実質ベースで前年同時期から11.5%増の3010億パタカ(日本円換算:約5.8兆円)で、コロナ前2019年同時期の86.3%まで回復、また2019年以降で初めて3000億パタカ水準を突破したとのこと。このうち、サービス輸出が前年同時期からそれぞれ11.4%増、内需(民間消費支出、政府最終消費支出・投資含む)についても2.7%増。 夏季シーズンのツーリズム市場が好況で、インバウンド旅客数の増加傾向も維持する中、今年1~9月のサービス輸出は実質11.4%増。このうち、ゲーミングサービス輸出が28.4%増、その他ツーリズムサービス輸出は前年ベースが高かったことから6.1%減で、2019年同時期との比較では1割5分近くの伸長。貿易については、貨物輸出と輸入がそれぞれ15.1%、8.3%減。 マカオ経済及び雇用市場の回復が続く状況下、マカオ居民の収入も増加がみられ、民間消費は安定的な増加傾向を維持。今年1~9月の民間消費は5.8%増。このうち世帯のマカオ地元市場における最終消費支出が4.8%増、外地における支出も13.6%増に。このほか、新型コロナ経済支援の一環として実施された生活補助措置の終了を受け、政府最終消費支出は10.1%減となり、このうち貨物・サービス純購入額は21.9%減、スタッフ報酬は横ばいだった。 ビジネス環境の改善が続き、企業がマカオもマカオにおける投資を増やす中、今年1~9月の固定資本形成総額は9.2%増となり、このうち民間設備投資が31.9%増と顕著な伸長。民間建設投資についても11.6%増。このほか、政府設備投資も27.3%増で、一部大型公共工事の竣工により、政府建設投資については8.6%減。 四半期別では、今年第3四半期(7~9月)のGDPは実質ベースで前年同時期から4.7%増、2019年同時期からの回復率は87.3%。このうち、サービス輸出は1.3%増、内需についてお4.6%増。GDPデフレーターは106.7で、1.5%上昇。