ミスター慶応出身&フェンシング元日本代表の25歳俳優が強烈。“モラハラ暴力夫”に恐怖
すべての役柄が地続き
武装が極まる西垣匠という完全なる鎧の俳優について、ここで一度キャリアの最初期への解体が必要かもしれない。西垣はいわゆる慶應ボーイ。2019年のミスター慶應でグランプリを獲っている。 ミスター慶応といえば数あるミスターコンテストの中でも花形中の花形。過去のファイナリストには岩田剛典(高校時代はラクロス部に所属し、U19日本代表候補に選ばれている)や古川雄輝など輝かしい俳優たちが記憶されている。自らも名を連ねた西垣はコンテストあとに芸能界を本格的に志す。 意外にもデビュー作『夢中さ、きみに』(MBS、2021年)では高校生のいじめっ子役を演じた。こういう役柄は新人にひとまず割り当てられたものに過ぎないが、西垣はこの小さなチャンスを大きな成果に結ぶ。 『ドラゴン桜 第2シリーズ』(TBS、2021年)では1000人のオーディションを勝ち抜き、初のレギュラー出演。眉毛全剃りの坊主高校生を演じた。こうして最初期の経歴を確認していくと、『みなと商事コインランドリー』に出演するまでに学生役で爪痕を残すことをちゃんとやってきた努力の人なのだとわかる。 俳優以外の道もあった。小学3年生から始めたフェンシングでは日本代表選手にも選ばれた経歴を持つ。趣味や特技の域をはるかに超えた特性を活かした『土曜はナニする!?』(フジテレビ)のミニドラマ「イケドラ」(2024年3月放送)では普段はひ弱なのに剣を持つと豹変するフェンシング部代表選手を演じた。 二面的な役柄は初挑戦だったが、そうか『顔に泥を塗る』まですべての役柄が地続きなんだなと。この強靭な若手俳優の全体像が少しは見えてきただろうか。 <文/加賀谷健> 【加賀谷健】 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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