抵抗できない女性の部下に性的暴行か…元大阪地検トップ「女性検事に求められる役割は大きい」発言の特大ブーメラン
“関西検察”のエース
大阪地検トップの“検事正”を務めた弁護士の逮捕に衝撃が広がっている。 大阪高検は6月25日、北川健太郎容疑者(64)を逮捕したと発表。検事正として在任中、自身の官舎で、酒に酔って抵抗できない状態だった元部下の女性に性的暴行を加えた疑いが持たれている。 【写真】検察の闇を暴く人気ドラマ「アンチヒーロー」で、キーマンの女性検事を演じた「41歳にはとても見えない」人気女優。「福原遥さんかと思った」の声も
「検察の要職にあった人物が現役時代の行為で逮捕されることも、5年近く前の案件について大阪高検が捜査に乗り出したことも極めて異例。しかも、大阪高検は“被害者のプライバシー保護”を理由に、事件の起きた日時や場所、容疑の詳細を明らかにしていません」(在阪の社会部記者) まさに異例ずくめの逮捕劇だろう。検察幹部の闇を暴く人気ドラマ「アンチヒーロー」を地で行く事件、とも報じられた。実際、“関西検察のエース”と称された北川容疑者は輝かしいキャリアを誇る人物である。 1985年に検察官に任官した北川容疑者は、兵庫、大阪など関西を中心に勤務して頭角を現す。その後、大阪地検刑事部長、大阪高検次席検事、最高検の監察指導部長などを歴任して、18年には大阪地検検事正に就任。19年に辞職すると、その後は弁護士として活動していた。
金沢大学出身
大阪地検を中心とする、いわゆる“関西検察”のなかで出世を重ねた北川容疑者。しかも、監察指導部長は検察職員の不正を調査する立場である。先の記者によれば、 「監察指導部は、2010年に大阪地検特捜部の主任検事が証拠データ改ざん事件で逮捕されたことを受け、“検察改革”の一環として新設された組織です。そんな経緯で発足した監察指導部のトップに関西検察の要職を歴任した北川氏が抜擢されたこと自体、検察首脳からの評価の高さが窺えます。金沢大学卒業という経歴も異色で、“地方大出身者の星”でもあった」 それゆえに、今回の逮捕は想定外だったという。 「いや、驚きましたよ……。現役時代の北川氏は、間違いなく“関西検察”を背負って立つ存在。しかも、とにかく真面目でカタブツな印象でしたから。記者への対応も常に“安全運転”を心掛けていた。つまり、余計なことを語らないから“事故”は起きないけれど、面白みもないという感じです。北新地で派手に飲み歩くタイプではないし、女性関係の噂も聞こえてこなかった。それだけに“性的暴行容疑で逮捕”と聞いて唖然としましたね」(同) 女性検察官の役割について取り上げた朝日新聞の記事(2016年2月20日付・大阪版)には、北川容疑者のコメントが掲載されている。 <大阪高検の北川健太郎次席検事(56)は「性犯罪や家庭内暴力など、子どもや女性が被害を訴えにくい事件は残念ながら減らない。そんな被害者に寄り添うため、女性検事に求められる役割は大きい」と話す> まさか、そんな人物が、元部下の女性検察関係者に性的暴行を加えた容疑で逮捕されるとは……。輝かしい経歴の全てが“ブーメラン”のように思えてならない。 デイリー新潮編集部
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