2022年大会準優勝のジャバーがケガにより全米オープンを欠場。「100%の力を発揮できません」<SMASH>
間もなく開幕する今季最後のテニス四大大会「全米オープン」(8月26日~9月8日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)は8月23日に大会公式X(@usopen)を更新し、女子シングルスに第17シードとして出場を予定していた世界ランク17位のオンス・ジャバー(チュニジア)の負傷による欠場を正式に発表した。 【画像】自身のインスタグラムで全米欠場の旨を報告 WTAツアーで5度の優勝を誇る29歳のジャバー。最高峰の四大大会でも3度準優勝を経験しているが、うち1度は2022年の全米オープンで果たしたものだ。ちなみに全米は四大大会の中でもめっぽう相性の良い舞台であり、決勝に進んだ22年と16強入りした昨年大会を含め、直近5年は全て3回戦以上に進出している。 多彩なプレーを武器に活躍を続けているジャバーだが、近年は度重なるケガにも悩まされており、中でも今季は肩やヒザをはじめ負傷による欠場が増えている。 北米ハードシーズンに入ってからは7月末の「ムバダラ・シティDCオープン」(アメリカ・ワシントンDC/WTA500)と先日の「シンシナティ・オープン」(8月13日~19日/アメリカ・シンシナティ/WTA1000)の2大会を肩のケガで辞退。唯一出場した8月初めの「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・トロント/WTA1000)も初戦で元世界女王の大坂なおみ(現85位)に完敗していた。 今回全米オープンはXでジャバーの欠場を伝えるとともに、「早く良くなりますように!」と出場辞退を余儀なくされた元ファイナリストへの激励のメッセージを発信。ジャバーはこの投稿を引用し、ヒビ割れしたハートと両手を上げた絵文字を添えて、「ありがとう」と一言感謝の言葉を綴った。 またジャバーは23日に更新した自身のインスタグラム(@onsjabeur)を通じ、改めて全米欠場の旨を報告。同投稿では今後に向けてのポジティブな言葉を交えて次のように記した。 「本当に残念ですが、全米オープン開幕までに肩が回復しないことがわかりました。(大会では)100%の力を発揮する必要がありますが、今はまだそれができません。人生には浮き沈みがあり、私たち(チーム)は皆、非常にネガティブな時期を迎えても、その中にポジティブな側面を見つける必要があります。今年は私にとってとても厳しい年になっていますが、どこかに光があることはわかっています。(中略)身体が回復したら強くなって戻ってくると約束します」 WTA(女子テニス協会)の公式サイトによると、欠場が決まったジャバーのシードのスポットにはエリーズ・メルテンス(ベルギー/34位)が入り、第33シードで出場予定。メルテンスの移動によって空いたドローには予選通過者もしくはラッキールーザー(予選敗者が繰り上がる措置)が入ることになっている。 文●中村光佑