大谷翔平選手も10時間以上睡眠をとっている! “良い睡眠”が子どもに与える驚くべき力
子どもの睡眠に悩んでいる親御さんは多いと思います。でも、「なんで寝ないとダメなの?」と子どもに聞かれても、「大きくならないから!」と漠然とした答えで返していませんか? そんな睡眠の重要性について、詳しく知れば知るほど、もっと寝かせたくなる! 睡眠研究家であり、ご自身も6歳、3歳、1歳のお子さんのママである医師・森田麻里子先生のお話をうかがいました。 【画像で見る】平日はワンオペ育児なのに子どもは「19時消灯」。実践する三児のママの“リアルルーティン”
「寝る子は育つ」は、本当だと思ってOK
――「寝る子は育つ」と昔から言われていますが、その真意を教えてください。 これは本当だと思っていただいて良いと思います。睡眠時間が長い方が物理的に大きくなるといった研究結果があるわけではないですが、寝ている間、特に深い睡眠の間に成長ホルモンが出ることはわかっています。結果的に「寝る子は育つ」という表現になるのだと思います。 ――ただ寝るのではなく、深い睡眠というのがポイントになりそうですね。 そうですね。睡眠は、まず寝始めの2~3時間で最も深くなり、そのあと、朝方に向かって段々と浅くなっていきます。なので、この寝始め数時間にしっかりと眠ることが大切で、できれば中途覚醒(途中で起きること)しないことも大事です。 とはいえ、特にお子さんの場合、普通に寝れば自然と深くなる傾向がありますので、あまり考えすぎなくて大丈夫です。
大谷翔平選手も10時間睡眠! 睡眠は学力・運動に大きく影響する
――では睡眠が体や脳にどの程度影響を及ぼすのか、その関係性もわかっているのでしょうか? 睡眠の働きは現状完全には解明できていないのですが、まずひとつ言われているのは、「寝ている間に脳のお掃除がされる」ということです。日中に脳の中にたまった、いわゆるゴミのようなものが、寝ている間に流し出され、記憶を整理したり、定着させたりすると言われています。 それは、「スキルの記憶」についても同様に考えられています。「スキルの記憶」というのは、例えば手先を動かすことや、運動等のことですね。それらも寝ている間にも定着していくと考えられています。 睡眠が学力にも運動にも大きく影響すると言われている理由の一つはそこにあるんです。最近ではメジャーリーガーの大谷翔平選手の10時間以上睡眠が話題になったと思うのですが、そういったニュースを聞いても、やはり睡眠は大切なんだと私は思っています。