Number_iが唱える秘密の呪文「HIRAKEGOMA」 突然届いた未発表曲に込められたメッセージとは
Number_iが12月2日に『No.Ⅰ (Deluxe)』を配信リリースした。 【写真】それぞれ雰囲気の異なるスーツを着こなす平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太 『No.Ⅰ』は9月23日に発売されたNumber_iの初のフルアルバム。デビュー曲の「GOAT」をはじめとしたこれまでリリースされてきた楽曲や、平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太それぞれのソロ曲も含まれた、Number_iの名刺のような作品だった。 今回新たにリリースされたデラックス盤には、既存の13曲に加えて、未発表の新曲「HIRAKEGOMA」が収録されている。また、今作に関しては事前の告知は一切なく、サプライズでのリリースだった。作品が聴けるようになるまでカウントダウンをしながら待つのも楽しいものだが、突然届く新曲もまた違った嬉しさがあるもの。予想していなかったギフトを贈られたように感じたファンも多かったのではないだろうか。 さて、新曲の「HIRAKEGOMA」はSHUN(FIVE NEW OLD)、MONJOE(DATS)、Pecori(ODD Foot Works)といった、過去に「GOAT」「INZM」なども手掛けてきた、もはやお馴染みの布陣といっても過言ではない3人とともに制作されたナンバーだ。 そして、タイトルの「HIRAKEGOMA」=「開け、ゴマ」といえば、説話集『千夜一夜物語』(『アラビアンナイト』)の一篇として一般的に知られている『アリババと40人の盗賊』のなかに登場する言葉である。財宝を隠し持った盗賊たちが、隠し場所の入り口にある岩の扉を開く時に唱える、秘密の呪文だ。 『No.Ⅰ (Deluxe)』では、「HIRAKEGOMA」が1曲目に配置されている。通して聴くと、「HIRAKEGOMA」からリードトラックの「INZM」へと続いていき、いわば「HIRAKEGOMA」が入口となってアルバムの世界へと誘われているようで面白い。歌詞の〈千の夜を超えて〉や、〈魔法の絨毯に乗ってこう〉なども、『千夜一夜物語』のタイトルや内容を意識して取り入れられたのではないかと想像できる(ちなみに、〈魔法の絨毯〉は同じく『千夜一夜物語』に登場するほか、〈バベルの塔〉が登場する旧約聖書にも記述がある)。