セールスフォース、1000人余り採用へ-新生成AI製品の販売強化
(ブルームバーグ): CRM(顧客管理)ソフトウエア最大手の米セールスフォースは、新しい生成人工知能(AI)エージェントの販売強化のため、1000人余りを採用する計画だ。
同社は今年、AI戦略を転換し、エージェント(カスタマーサポートや顧客開拓などの作業を人間の監督なしでこなせるツール)に照準を定めることにした。「エージェントフォース」の製品名で先月提供を開始。料金はエージェントとの会話1回につき約2ドル(約306円)から。
マーク・ベニオフ最高経営責任者(CEO)はメッセージで、採用強化は新AI製品の「目覚ましいモメンタム」を生かすことを目的としていると説明。「エージェントフォースはわずか2週間前に提供が始まったばかりだが、既に顧客から素晴らしいフィードバックをもらっている」とした。
同社は過去2年間、人員削減や一部の顧客にセルフサービスやサードパーティーの購入オプションの利用を促すことで、販売費の抑制に取り組んできた。届出書によると、1月末時点のセールスフォースの従業員数は7万2682人。
サービスナウやマイクロソフトなどの他のソフトウエアメーカーも、自律型エージェントの開発に取り組んでいる。ベニオフ氏は、競合他社によるAIへの取り組みを繰り返し批判している。マイクロソフトのAIアシスタント「コパイロットが顧客にどのように提供されているかを見ると、がっかりする」とX(旧ツイッター)に先月投稿した。
このニュースを受け、セールスフォースの株価は8日の取引で一時322.81ドルまで上昇し最高値を更新。3.6%高で取引を終了した。年初来から22%上げている。
原題:Salesforce to Hire 1,000 People for AI Product Sales Push (1)(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Brody Ford