魚津水族館救おう、1100人が善意 CF3千万円に 目標額の1.5倍
魚津水族館(魚津市)が老朽設備の更新・修繕費の支援を呼びかけている「ふるさと納税型クラウドファンディング(CF)」で、2カ月間の寄付金が31日、約3千万円になり、3カ月間の目標額2千万円を大きく上回った。現存する国内の水族館で最も古い施設の存続に危機感を抱き、1100人から続々と善意が寄せられている。 CFは11月1日に始まり、富山大水槽の熱交換器更新や写真水槽のろ過槽撤去などの費用に充てられる。全体の更新・修繕費は約5千万円かかるとみられるが、CFは初めてのため、2千万円の目標が設定された。 魚津水族館は1913年(大正2)年9月に創立され、新年で112年を迎える。81(昭和56)年に開館した現在の3代目はブリやクエが泳ぐ富山湾大水槽にアクリル製水中トンネルを全国で最も早く導入したが、館内の老朽化が進んでおり、工事中の2月3~28日に臨時休館する。 市内外の寄付者からは「古くてぼろいけど職員の愛を感じる」「遠足で行った。後世まで残して」「親子3代で通った。頑張って」など激励のメッセージが相次いでいる。市外からの寄付者はふるさと納税の返礼品を受けることができ、魚津水族館の図鑑やガイドブックも人気を集めている。 高田弘美館長は「広く愛されている施設だと改めて実感した。しっかり未来につないでいきたい」と話した。 CFの受け付けは1月30日まで。2千円から寄付できる。