石塚はドラフト1位指名された巨人の帽子をかぶり、記念撮影に臨んだ（撮影・昌林龍一）

巨人は24日、ドラフト会議で埼玉・花咲徳栄高の石塚裕惺（ゆうせい）内野手（18）を外れ1位で指名し、西武との競合の末に抽選で交渉権を獲得した。埼玉・加須市の同校で記者会見した高校通算26本塁打の大型遊撃手は「3割、30本塁打」を目標に掲げた。 巨人から1位指名を受けた石塚は、花咲徳栄高の校長室でドラフト会議のテレビ中継に見入っていた。 「小さいころからずっと見てきた球団で素直にうれしい。これからやってやるという気持ち。将来性で選んでもらっていると思うので、チームの顔になれるように。いずれは3割30本打てる選手になりたい」 182センチ、84キロ。高校通算26本塁打を誇る大型遊撃手。今夏の甲子園に出場し、U-18日本代表の4番としてアジア選手権で活躍した。実績は申し分ないが、「まだプロの球は見たことがない。課題は走攻守すべてだけど、まずはバッティングから。もう一度、JAPANのユニホームを着て世界一になりたい」と貪欲に目標を掲げた。 3年前に逝去した祖父・清さん（享年84）、父・康直さん（49）＝会社員＝はともに大の巨人ファン。石塚は幼少期に巨人の宮崎キャンプに連れて行かれ、野球の手ほどきも受けてきた。東京ドームにも足繁く通っており「坂本（勇人）さんは憧れで、阿部さんの現役時代のホームランも見ている」。今年も2軍戦やCSファイナルを観戦したといい、「負けたら終わりの状況でベテランの坂本さんが一球一球に懸けて全力でプレーしていた。自分もユニホームを泥だらけにしてやっていきたい」。大舞台で活躍する姿を思い描き、日々精進を誓った。（赤堀宏幸） ■石塚　裕惺（いしづか・ゆうせい） 2006（平成18）年4月6日生まれ、18歳。千葉・八千代市出身。幼稚園年長時に勝田ハニーズで軟式野球を始め、村上東小6年時はロッテジュニアに選出された。村上東中時代は硬式の佐倉シニアに所属。埼玉・花咲徳栄高では1年秋に背番号5。2年夏から背番号6をつけた。3年夏に甲子園出場。高校日本代表に選ばれ、9月のU-18（18歳以下）アジア選手権では準優勝に貢献。182センチ、84キロ。右投げ右打ち。