【これからジャパンモビリティショーへ行く方へ】 知っておきたい出展内容と規模感
モビリティ産業とスタートアップなどが手を組む
2023年、約70年も続いた『東京モーターショー』(以下、TMS)は『ジャパンモビリティショー』(Japan Mobility Show、以下JMS)へと生まれ変わった。自動車メーカーを中心とした単なるショーではなく、モビリティ産業などの他産業も参加。自動車やオートバイだけではない、ロボットやドローン、電車なども展示された、文字どおりモビリティのショーとなった。 【写真】ジャパンモビリティショー・ビズウイーク2024会場の様子 (134枚) 従来、1年おきに開催されていたTMSだが、JMSは昨年に引き続き今年2024年も開催されることになった。ただし、今年は昨年のようなモビリティが中心のショーではなく『ジャパンモビリティショー・ビズウイーク(Bizweek)2024』として、モビリティ産業とスタートアップや事業会社が手を組み、ビジネスを創発するイベントとなった。 会場も東京ビッグサイトから幕張メッセとなり(同時期に東京ビッグサイトでは国際航空宇宙展を開催中)、期間も10月15日(火)から18日(金)の平日のみ。プレスデーもプレスカンファレンスもないという、メディアからすると少々違和感を抱いてしまう様相。しかも入場料は無料だ(ちなみに事前登録が必要なのでご注意を)。 国産車メーカーは事前に出展内容などを発表していたが、持続可能な未来に向けた技術的なものが中心で、車両は自工会(日本自動車工業会)として一堂に展示するといった形態になっていた。 そんな、いままでのモーターショーとは印象を大きく変えたジャパンモビリティショー・ビズウイーク2024。駆け足でひとまわりしてきた印象を報告しておこう。
スタートアップと事業会社のコミュニケーションを図る
会場は、幕張メッセの展示ホール1のみ。中に入ると、細かくコマ割りされたスタートアップや事業会社のブースがズラリと並ぶ。スタートアップでは、カーボンニュートラルをテーマとした企業が28社、サプライチェーンが19社、モノづくりが40社、トランスフォーメーション(システムやロジスティックスなど)が58社の計145社。 さらにブリヂストン、ボッシュ、KTCなど、クルマ関係者にはなじみのある事業会社も21社。さらに、日本自動車部品工業会の会員企業が26社。そして自工会の会員企業(いわゆる自動車メーカー)が10社となっている。 自動車メーカーや事業会社などのブースでも、スタートアップの3~4コマ分くらいと比較的コンパクトなので、小型モビリティくらいしか展示はできない。そのため、車両は自工会のブースにまとめられ、電動車(PHEVやFCEVを含む)やカーボンニュートラル燃料を使用する四輪、二輪車が20台ほど展示された。 多くのスタートアップは、ここで初めて社名を聞いたところも多い。外国の企業も参加している。流通/管理のシステムやデザインといったソフト的なものからエネルギー、コネクテッド、自動運転など、きわめて多岐にわたる。 今回、ユニークなのは『ビジネスマッチングプログラム』と称して、スタートアップと事業会社のコミュニケーションが図れる『ビジネスマッチングエリア』が設けられていること。いわば、企業のお見合い会場というわけだ。しかも、リアルだけでなくオンラインでも設定される。事前にサイト上でお互いのニーズや課題などを把握して、当日に商談が可能になる。この4日間で、どれだけの"お見合い"が成立するのか、興味深いところだ。