ハワイ「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」新入社員、初のサスティナビリティ・マネージャーに就任
ハワイきっての超名門ホテル「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」。ハワイの自然と文化を次世代に繋ぐべく、同ホテルが取り組んでいる活動について、サスティナビリティ・マネージャーのテイラー・ロジャーウッドさんに話を聞いた。 【写真】サスティナビリティ・マネージャーのテイラー・ロジャーウッドさん
自然と文化を守る独自プログラムを実践
ハワイのエネルギー効率と持続可能なビジネスに取り組み、その収益に貢献した企業を表彰する「ハワイ・グリーン・ビジネス・アワード・プログラム(HGBP)」を、過去5回に渡って受賞している「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」。 ハワイの自然と文化を守り、次世代へと継承する活動に力を注ぐホテルに、2023年秋、カハラ・ホテル初となるサスティナビリティ・マネージャーが誕生した。白羽の矢が立ったのは、2023年5月にハワイ大学を卒業したばかりのテイラー・ロジャーウッドさんだ。 ――まず、「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」が行っているサスティナビリティに関する取り組みについてご説明ください。 「エネルギー効率性」「水資源の保護」「リサイクル」「リサイクル製品の購入」「汚染対策」「フードサービス」という6つの分野で目標を掲げ、電力消費やゴミの削減、節水、環境保全活動や地産地消の取り組みなどを行っています。 また、2017年から、オアフ島の土地や海、文化の保存を、地域コミュニティーやゲスト、非営利団体と共に実施することを目指す「KISCA(キスカ)」(「Kahala」「Initiative」「Sustainability」「Art」の頭文字をとった造語)という独自のプログラムも実践しています。具体的には、ホテル・ゲストや近隣住民に向けて、レイ・メイキングやフラダンスといった文化にまつわるものやハワイの海や海洋生物に関するレクチャーを開催するほか、ビーチクリーニングや近郊の地域でハワイ固有のミロの木の植樹等も行っています。 ――こうした活動を統括するサスティナビリティ・マネージャーに就任されました。サスティナビリティ・マネージャーという役職が設けられるのは、ハワイで初めてとのこと。その意義はどんなところにあるのでしょうか? 当ホテルがサスティナビリティ・マネージャーという役職の導入を決めたのは、KISCAの活動にもっとコミットし発展させるためで、主な役割は、アクティビティのマネージメントになります。 これまでは、レッスンやレクチャーごとに外部から講師を招いて行っており、それを統括するホテル・スタッフはいませんでした。そのため、活動に参加されたゲストの声は、外部講師を通じて入手することになり、貴重なご意見やご要望をKISCAの活動に反映するのに時間がかかるなどの課題がありました。 私がサスティナビリティ・マネージャーに就任し、すべてのプログラムに関わることで、その問題は解消されつつあります。また、新たなイベントやレクチャーの考案、実施もスムーズに行えるようになったと思います。 ほかにも、ホテルのスタッフに対してKISCAの活動に関する情報発信を行ったり、SDGsにまつわる研修なども担当していますが、その結果、スタッフの認識がさらに深まり、意識が高まっていれば嬉しいですね。