BMW初のブランドストア「FREUDE by BMW」オープン! 所有してわかった「EVの魅力」をアンバサダーの俳優・井浦 新が大いに語る
「峠こそEVに合ってると感じる」
ひと通りの内覧が終わった後、我々報道関係者に対して取材に応じてくださったのだが、そこで各自の人生における歓びを感じることについて言及するなかで、井浦さん自身が所有するBMWのEV「iX」について語られるシーンがあった。 先ほど申し上げた通り、井浦さんがクルマに求めるものとしてもっとも重要視するのは積載性だ。エンジンでもなく走りでもない。そんな井浦さんは「iX」について次のように語っていた。 「僕は登山が好きなんですけど、クルマが電気(自動車)だから関西とか東北とか、あまり遠方までは行かないのですが」と前置きしながらも、「電気(自動車)って峠を走ることって、ものすごく相性がいいっていうことに気づいたんです。つい先日も山梨県のある山に出かけたんです。登山口までかなりうねった道なのですが、行きも帰りの快適さとかハンドリングといったものが全然いいんです。EVと峠ってこんなにも相性がいいのかと」とEVの素性の良さを評価する。 もちろんプロダクトとして、iXの出来が良いということは疑いようがない。だが素性が悪ければいくらコストをかけたって良くはならない。 「EVってちょっとアクセルを入れるだけで、クッとノーモーションで加速してくれる感じが得られて、高速も確かにいいんですが、こういう(うねった峠)道にすごい合ってるな、こんなに走りやすいんだなって知りました」 「登山ってモモ上げ運動なので、下山して来たら脚がガクガクなんで帰りのクルマの運転ってけっこう危ないんです。iXってまったく疲れないですし、座ってるシートのクオリティがいいから身体がしっかりホールドされるんですよね。だから峠の下りもまったく身体がぶれないし、高速も楽。登山も楽しめて運転も楽しめる良いクルマです」 iXの魅力について、積載性の次にデザインを褒めるとばかり思っていたのだが、想定外のコメントが出てきたので少々驚いた。ご自身で運転されて山登りをし、そして帰路をまた運転して帰る。そういった実体験のなかでEVの素性の良さと、iXの良さを感じられているわけで、これは率直なEVの感想として受け止めたいと思う。 また、この話には、同席していたBMWブランドフレンドのUTAさん、反田さんも聞き入っておられた。EVが何となく良さそうとは思っていても、その良さを的確に伝えられる身近な人は案外少ない。だから現在はX7にお乗りというおふた方には新鮮に聞こえたのだろう。 バッテリーを床下に収納することで低重心化が図られている、EVだからこそ得られるハンドリングというのは、確かに誰が乗ってもわかるものかもしれない。そしてEVならではの瞬時にトルクが立ち上がるメリットも。 今回、井浦さんはBMWブランドフレンドという立場から、ひとことずつ丁寧に言葉を選びながら話されていた印象だったが、ことお子さんのことと、登山を絡めたEVの良さを語る場面では、饒舌だったのが非常に印象深かった。 BMWは既報のとおり2024年第1四半期のグローバル市場では、販売台数の7~8台に1台がBEVモデルになるほど電気自動車がユーザーから支持されているブランドだ。元来、走りに定評のあるブランドは、EVになっても健在どころか、さらに磨きがかかっているのかもしれない。クルマに何を求めるかは人それぞれだが、井浦さんのようにハンドリングやパフォーマンスに重きを置かない方でも、乗ればわかるEVの良さ。今回の取材を通じてそれが伝わってきた。
斎藤 充生