「まるで洗濯機の中」「そのお金をケインやライスに……」 半年で幕を閉じた暗黒のチェルシー時代を振り返るグレアム・ポッター
エヴァートンの新監督候補として噂が出ている
2022年、トッド・ベーリー氏を中心とした共同事業体に買収されたチェルシー。そこからの大型補強は周知のとおりであり、監督も現在のエンツォ・マレスカに至るまでに、トーマス・トゥヘル、グレアム・ポッター、ブルーノ・サントス(暫定)、フランク・ランパード(暫定)、マウリシオ・ポチェッティーノの5人が指揮を執っている。 そんな目まぐるしく変化を続けるベーリー体制で2人目の監督となり、就任7か月で解任されてしまったポッターが『Daily mail』で当時の心境について語っている。 「最悪の状況だった。W杯前の6週間で14試合が行われ、スタッフたちは『まるで洗濯機の中にいるようだ』と言っていた。次から次への試合がやってきて、準備をする時間がほぼなかった」 「シーズン途中の中断期間、プレミアリーグではない別の国からやってきた選手に3億ポンドを費やすのであれば、彼らがすぐに活躍してすべてがうまくいくと想像することはできないはずだ。しかし、3億ポンドを費やせば、チーム、そしてコーチへのプレッシャーも高まる」 「そして人々は言う。『いい加減にしろよ、君たちはこれだけのお金を使ったんだよ』とね。もし私がそのお金をハリー・ケインやデクラン・ライスに使ったのならそれでも構わないが、当時はそれが決定だった」 「我々はできる限りのサポートをしようとしたが、1月以降に多くの選手が問題を抱え、どうすることもできなくなってしまった」 ポッターが就任した22-23シーズンの冬の移籍市場でチェルシーは8選手を獲得し、3億ポンドの移籍金を費やしている。しかし、ポッターが不満をあらわにしたようにどの選手も若く、有望株であることは間違いないものの、プレミアリーグでの経験がない選手たちばかりだった。エンソ・フェルナンデス、ノ二・マドゥエケ、マロ・ギュストと現スカッドの中心人物も含まれており、結果的にスカウトの眼は間違っていなかったが、当時のポッターが求める人材ではなかったようだ。 チェルシーを退団し、現在はフリーとなっているポッター。ガレス・サウスゲイトが退任したイングランド代表や19位に沈むエヴァートンの後任候補として名前が挙がっている。
構成/ザ・ワールド編集部