【展覧会レポート】三菱一号館美術館がリニューアル。再開館記念展の見どころやグッズとは?
2023年4月から設備メンテナンスのために長期休館していた三菱一号館美術館が2024年11月23日にリニューアルオープン。11月23日(土)より、「再開館記念 『不在』―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」がスタートしました。
本展について
2020年、三菱一号館美術館にて「1894 Visions」展でフランスを代表する美術家であるソフィ・カルの展示が予定されていましたが、新型コロナウイルス感染症の広がりによって中止に。それから4年の月日を経て、ソフィ・カルとの協働が実現しました。 本展では、ソフィ・カルの多くの作品に通底する「不在」をテーマにしながら、三菱一号館美術館のコレクションと展覧会活動の核をなすアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの作品を展示。時代の記録者として、「存在」それ自体に迫る作品を描き続けたロートレックも彼が描いた人々も「不在」となり、その作品のみが「存在」している現在......当事者が関わることができない展覧会や美術館活動の「存在」について、「不在」という主題を通して改めて考えてゆく展覧会です。
会場の様子は?
展覧会の順路は3階から。 3階は、ロートレックの作品を展示しています。三菱一号館美術館が収蔵するモーリス・ジョワイヤン・コレクションを展示する他、フランス国立図書館から借用した版画作品11点を加えた計136点が並びます。 また、1階のソフィ・カル作品を展示するエリアでは、テキストと写真を融合した手法で構成された代表的なシリーズを紹介。 美術館における絵画の盗難事件発生後に額縁のみ残った風景を写す『あなたには何が見えますか』(2013年)、コロナ禍でロックダウンしたピカソ美術館で布を被せられたピカソの作品を示す『監禁されたピカソ』(2023年)、さらに《フランク・ゲーリーの花束の思い出》(2014年)や映像作品《海を見る》(2011年)など、新作を含む彼女の多様な創作活動を見ることができます。 著作権の関係上、会場の風景をご紹介できませんが、ぜひ会場に足を運んでみてください。