1~3月アルミ対日プレミアム、7%安の90ドルで決着
海外アルミ地金生産者と国内需要家・大手商社間による1~3月期積みアルミ対日プレミアム(割増金)契約交渉は前四半期比7%安の90ドルで決着した。建築関連を中心に低調な国内アルミ需要を受けて2四半期連続で100ドル割れとなった。 生産者は交渉開始時2%安の95ドルを提示。低調な国内アルミ需要を映し、前四半期から引き下げた。一方で需要家はスポットプレミアムを参考に80ドル台を希望。生産者は95ドルを維持したいとの思惑から交渉は長引いた。しかし昨年末に両者が歩み寄り、90ドルでまとまると一気に同価格が市場に広がった。 生産者の姿勢に影響したのはアジア圏のスポットプレミアムとみられる。商社筋によると、太陽光関連などで堅調な中国需要を中心に90ドル台後半~100ドル台前半が付いており、下値を支える材料になったという。 90ドルが早期に共通認識となったことについて、商社筋は「中国の旧正月前(2月10日)の駆け込み需要などでアジア圏のプレミアムがさらに上がり、生産者が引き下げに応じなくなる可能性を懸念したのではないか」と見解を述べた。 国内アルミ需給の指標である港湾在庫は余剰感がある。横浜・名古屋・大阪の合計は、30万トン台が1年以上続いており、適正とされる20万~25万トンを長期間上回っている。 2四半期連続で100ドル割れとなったが、国内需要に対して回復期待感があることから、今四半期を底に次四半期以降は上昇する可能性があるとの見方が出ている。