年末年始にぜひ観てほしい名作映画『グラディエーター』のリドリー・スコットは『エイリアン』も『ブレードランナー』も作ってる
◆大人の皆さんが「見てよかった!」と思える作品を紹介 当時に比べ、今はDVDが安く買えますし、オンラインコンテンツも沢山。映画鑑賞は大変しやすいです。でも、作品数が多すぎて何を見ていいか悩んでしまうのでは? 映画作りが技術的にも金銭的にも簡単になったこともあり、「イージーすぎ(怒)」と言いたくなる作品も多数。貴重な残り少ない人生で、つまんない映画を見て時間を浪費することほど腹ただしいことはありませんよね? なので、大人の(特に女性の)皆さんが見て納得できる、「見てよかった!」と思える作品を、この連載では新旧おりまぜ紹介したいと思います。 いずれは「ヌーヴェルヴァーグ」とか、「アメリカンニューシネマ」なんていう映画ワードや、名俳優や監督の名前も覚えてもらい、映画を選り深く楽しんでいただきたい! さあ、前置きはこのくらいにして、映画紹介を始めていきますね。皆様のお正月を充実させる事必至の、まずはこちらをお勧め!! 第一回 現代の名作『Gladiator』(155分) 監督 リドリー・スコット 制作 UNIVERSAL 出演 ラッセル・クロウ ホアキン・フェニックス コニー・ニールセン 「Napoleon、よかったよ!」「リドリー・スコットは不滅だね」 多くの書き込みをSNSで目にした私は、体調があまりよくなかったにも関わらず、夫に付き添ってもらい、12月初めの映画館へ。眠そうな顔でついてきた主人も、映画が始まるや刮目!! 2時間35分があっという間。 「確かにリドリー・スコットは不滅だなあ」 大きな満足感と共に映画館を出た私と主人。この監督の凄さは、映像の力や飽きさせない編集技術は勿論、扱うテーマの広範さ!
◆映画を貫く、愛憎のストーリーが非常に解り易く感動的! 皆さんは、『エイリアン』(1977)もスコット監督作だと気づいていましたか? 私は『エイリアン』を小学生の時見ましたが、宇宙人が女性の腹部を突き破って生まれてくるシーンは、もうトラウマ。でも、「見ずにいられない」魅力がありました。 その21年後にみた歴史大作『Gladiator』が同じ監督だとは! 『ブレードランナー』もスコット監督ですから、強力な作品を作り続ける胆力には脱帽。2年前に話題をさらった『ハウス・オブ・グッチ』も秀作でしたし。 さて、今回の『Napoleon』も、もちろんハイ・クオリティなので「是非ご覧あれ」と申し上げますが、お正月に一本だけ、というなら2000年の『Gladiator』をとにかく見てほしい! 『Napoleon』の戦闘シーンもよくできていますが、「軍」が戦って勝った負けただのより、ラッセル・クロウ演ずるマキシマスという「一人の戦士」が、生身で様々な敵と格闘していく迫力にはかないません。 もう見ていて「痛い」! 皮膚感覚に訴えてくる強さがこの映画にはあります。しかも映画を貫く、愛憎のストーリーが非常に解り易く感動的!
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