歌う警察官、北アルプスで活動 ギター弾き語り♪登りたい山は 登れる山ですか♪
長野県警山岳安全対策課は、山岳遭難の防止を呼びかけるオリジナルソング「命の道しるべ」を作った。登山者に体力や技術に応じたルートの選択や、登山計画書の提出などを求める内容。8日は、北アルプス涸沢カールで開いた「やまびこ安全講話」に合わせ、同課の中山聖(せい)次長がギターの弾き語りで披露した。 【動画】「命の道しるべ」を歌う中山次長
歌は「あなたが登りたい山は果たして登れる山ですか?」との問いかけで始まり、「登山計画書は安全登山のお守り今は紙でも電子でも」と訴える。 7月の県内の遭難者数は71人。月単位で過去最多だった昨年同月を17人上回った。山岳遭難を1件でも減らそうと、音楽活動の経験がある中山次長を中心に7月ごろから同課で曲作りを進めてきた。
8日の安全講話では、集まった登山者ら約30人を前に、県警山岳遭難救助隊員が登山道の状況や必要な装備などを説明。その後、中山次長がギターを手に命の道しるべを歌った。東京都調布市の主婦(74)は「かすれ声が渋くて良かった。登山計画書通り、安全に下山したい」と気を引き締めた。
県警は、命の道しるべの動画の公開などを検討している。中山次長は「登山者が無事に帰宅できるよう気持ちを込めて歌った」と話し、安全意識がこれまで以上に高まることを願っている。(樋口佳純)