鎌倉で“服の直売所”をオープン!加藤忠幸さんが手掛ける“生産者の顔が見える”洋服店
SSZやブローシャーのディレクターを務め、長年日本のストリートシーンを最前線で牽引してきたビームスの加藤忠幸さんが、今年の4月、古都鎌倉市に店を出した。 ▶︎すべての写真を見る 場所は駅から程近い鎌倉農協連即売所。通称“レンバイ”。鎌倉市民なら誰でも知っている野菜の直売所である。
いったいなぜそんなところで? と思う人もいるだろうが、実は加藤さんは鎌倉野菜を生産する加藤農園の4代目当主でもある。
今も4日に1度レンバイで野菜を売っており、市場が閉まったあとに、本人自らこの店に立っているのだ。
「服の作り手が直に接客して、その背景をしっかり説明できる店があったら面白いなと以前から思っていたんです。そんな場所ってほかにはないじゃないですか」。
そう、加藤さんがやっていることは野菜と同じ。まさに生産者の顔が見える“服の直売所”なのである。
「店のイメージは学生時代に足繁く通っていた90年代のショップです。あの頃ってビースティ・ボーイズのスタジオみたいに白壁と安い木材でできていたり、アメリカのおもちゃを置いていたりと西海岸みたいで格好良かった。
服は自分の好きなものを素直に作っているだけですが、当然90年代のアメリカが凝縮されています」。
置いているのはブローシャーや店のオリジナルをはじめ、関係性の深いブランドのみ。
一つひとつのアイテムの背後に語るべき物語があり、ひとたび尋ねると少年のように目を輝かせ教えてくれる。
加藤さんとの会話を楽しむためにわざわざ訪れたくなる。そんな店である。
LANE BY BROCHURE 住所:神奈川県鎌倉市小町1-13-10 ※営業日はインスタグラムで告知 河野優太、山本 大=写真 佐藤周平、早渕智之=文 ササキタカノブ=写真・文
OCEANS編集部