年齢差のある友人関係が今、私たちに一番必要な理由
年齢差のある友人関係は精神衛生上大きなメリットがあり、双方にとって有益だと言われている。何かと対立軸で捉えられがちなX世代とミレニアル世代だが、実は私たちに今一番必要なのはこの2つの異なる世代で結ばれる友情かもしれない。ここでは実際にX世代とミレニアル世代の友人2組に、仲良くなったきっかけや年の差の友情から得ている学び、成長について語ってもらった。 From: Oprah Daily Translation & Text : Naoko Ogata
対立を煽られるX世代とミレニアル世代
世代論がもてはやされる今日、X世代(1965年生まれから1980年生まれ)とミレニアル世代(1981年生まれから1996年生まれ)を対立させるミームが後を絶たない。X世代の私はこれまで優秀なミレニアル世代と一緒に仕事をしてきたが、正直に告白すれば、確かにそのようなミームと似たジェネレーションギャップを経験したことは何度かある。
仲良くなるためには同じ人生のステージにいる必要はない
しかし、8年前の犬の散歩中に19歳年下の隣人ジュリと出会ったとき、そのような先入観は払拭された。私たちは互いの犬の散歩の時間を合わせるために連絡を取り合うようになったが、すぐに私は性格の相性の良さや共通の興味、一致した価値観のほうが、同じ不況の時期に高校や大学を卒業したかどうかや、子どもがいるかどうか、人生の同じ節目を見つめているかどうかよりも親密な友情のためには重要であることに気づかされた。私たちは笑いを共有し、お互いのためにスペースを確保することで、自分が注目され、理解されていると感じている。 写真/筆者(ビビアン・マニング=シャフェル)と19歳年下の友人ジュリ
年齢差のある友人関係は双方にとって有益
世代を超えた友情は、共感力の向上や認知機能の改善など、双方にとって有益であることが科学的に証明されている。ボストンを拠点とする臨床心理士で人間関係の専門家であるモニカ・オニール(X世代とミレニアル世代の間に生まれた、いわゆるゼニアル世代)は、この場合X世代とミレニアル世代の双方が、お互いの人生について明晰さと深い視野を提供できると言う。 「たいていの人は、友人の視点から物事を聞くと、見方が変わると言います。(X世代は)年下の友人を持つことで、視野が広がり、複数のレンズを通して物事を見ることができるようになります。また(ミレニアル世代は)15歳も20歳も年上の友人を持つことで、自分に責任を持つことができ、愛ある方法であなたの良い部分が反映されて、あなたが望むところまで成長する手助けが得られるでしょう」