マッチングアプリ婚活で選ばれる人選ばれない人の格差拡大の残酷な現実…収入や見た目で選ばれる男性、では女性は?
あれこれ悩んでいるから、結婚に踏み切れない
――発言小町には、「結婚にメリットを感じない」というトピもあります。収入があって自立していたら、結婚なんてする必要ない。結婚は人生のリスクでしかないのでは、という意見です。 藤本 結婚してもしなくても、基本的には自分の好きなようにするのがいいですよね。でも、家族以外に自分のことを大好きでいてくれる人がいる、家族以外に自分のことを思ってくれる人がいるっていうのは、すてきなこと。いっそのこと、あれこれ悩まずに結婚してみたらいいのにって思っちゃいます。 山口 あれこれ悩んでいるから、結婚に踏み切れない。 藤本 今の時代、嫌だったら離婚すればいい、という考え方もあるのではないでしょうか。それに、誰と結婚しても、結果は対して変わらないような気もします。結婚したくないな、という人は、無理して結婚に向き合う必要もないのでは。 ――藤本さんは、アイドル時代、恋愛しづらい面もあったと思いますが、何が結婚の決め手になったのでしょうか。 藤本 私は、「別れる」ということが想像できなかったからです。「この人と別れるときは、結婚して離婚する時だな」と感じられて。みなさん、結婚を難しく考えすぎなんじゃないかな、と思います。そんなに構えず、結婚してみたらいいのに、と。 山口 最近の若い人は、結婚をメリット、デメリットで考えると聞いていましたが、やっぱりそうなんですね。「メリットがない」ということになれば、結婚する人は減っていく。一方で、「子どもがほしい」という理由で40歳を迎える前に、駆け込み的に結婚する人もいます。「結婚=幸せ」という考え方は根強いですが、結婚から「聖なるラッピング」をはがして、メリットとデメリットで判断してもいい時代になった。この変化は歓迎すべきことかもしれません。 【プロフィル】 ☆藤本美貴(ふじもと・みき)タレント。1985年生まれ。著書「ミキティ語録 前しか見ない」を刊行。お笑いタレントで夫の庄司智春さんと3人の子供を育てる。 ☆山口真由(やまぐち・まゆ)信州大特任教授(家族法)。1983年生まれ。教壇に立つ傍ら、多くのテレビ番組に出演中。著書に「挫折からのキャリア論」など。 ☆山田昌弘(やまだ・まさひろ)中央大教授(家族社会学)。1957年生まれ。ジャーナリストの白河桃子さんと「婚活」という言葉を広めた。読売新聞朝刊くらし面「人生案内」回答者。