【オトナの艶語】 読めたらエロい⁉ 色っぽくて魅力的な女性のことです
艶のある言葉=艶語(えんご)の読み方クイズ。ひとりで読んでニヤリとするも良し、宴席のネタにするも良し、文字通り艶っぽいシーンでアイスブレイク的にお使いいただくも良し。
【ヒント】 「あざとかわいい」の反対?
エロ賢いオトナを目指して(?)、艶のある言葉=艶語(えんご)に注目する本連載。第4回のお題はこちら。
この漢字、何と読む?
答えは「あだっぽい」。婀(あ)は“たおやか”、娜(だ)は“なまめく”という意味ですので、「婀娜っぽい」は女性の姿や身のこなしが艶っぽく美しい様を示しています。この婀娜はそもそも中国語で、「妖艶な」と同様の意味を持つ言葉だそう。日本では仇とも書いていたようですが、確かに「仇討ち」を「あだうち」とも読みますよね。仇(かたき)のことを色っぽく感じるわけでもないのに、ちょっと不思議です。 また、同じ「あだ」と読む漢字には「徒」もありました。せっかくきれいに咲いたのに、はかなく散ってしまう花を「徒花」と言いますが、婀娜が「はかない」という言葉と同音だなんて、なんか女性としては複雑な心境です。 この「婀娜」は「粋」なニュアンスも含んでいたようです。たしかに「婀娜な年増」って言いますもんね。最近は“あざとかわいい”女子がもてはやされる傾向ですので、婀娜な女性にとってはアゲインストな風が吹いているかも。でも、色気も出して感じてナンボですので、どんどん婀娜っぽくまいりましょう~。女に限らず、男もね。
「婀娜っぽい」の用法と例文
1.「婦女ノ卑(ひ)ナレドモ野(や)ナラザルヲ婀娜ト云」 (江戸時代の文献より。身分は低いけれどワイルドじゃない女を婀娜という、って意味でしょうか?) 2.「その婀娜っぽい浴衣姿、たまらないね」 (だからって脱がしちゃうと大変だからご用心。たいがいの女子は自分で浴衣を着られません) 3.「やあ、今夜はひときわ婀娜めいているじゃないか」 (婀娜は接尾語の「ぽい」だけではなく、「めく」で「婀娜めく」、「やか」で「婀娜やか」とも使えます)
文・編集/青転青(あおうたたあお) 毛筆/中 友香