どの程度利下げすべきか不確実性を指摘-米地区連銀総裁が相次ぎ発言
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「現時点でインフレ率は適切な方向に向かっていると考えられ、それについては自信を得たが、当局としてはもう少し様子を見る必要がある」とし、「何らかの判断を下す前にあと1カ月ないし6週間分のデータを分析しなければならない」と述べた。
カシュカリ総裁は、今から12月17、18両日のFOMC会合までの間にインフレ統計に上振れサプライズがあれば、0.25ポイント追加利下げを支持することをちゅうちょする可能性があるとコメントした。
一方、セントルイス連銀のムサレム総裁はテネシー州メンフィスで講演し、金融当局はインフレと雇用の目標達成が視野に入っているとしつつも、インフレ率が引き続き2%を上回って推移している状況にあって、政策を「やや景気抑制的」に保つべきだと強調した。
「現行の情報に基づく私の基本シナリオでは、インフレ率は中期的に2%に向かっていくと予想する」とした一方、追加利下げを検討するのに当たっては、今後入手する経済データを「思慮深く、かつ辛抱強く」検証すべきだと語った。
講演後の質疑応答でムサレム総裁は、最近の情報を踏まえるとインフレ率の鈍化傾向が失速するか、上昇さえするリスクが高まっていることがうかがわれると指摘。また、経済が「従来よりもかなり強い」ことをデータは示唆しており、幾つかのインフレ指標は「多少高めだ」としながらも、当局の政策は良い位置にあるとも話した。
原題:Fed Officials Fret Over How Far They Can Lower Interest Rates(抜粋)
--取材協力:Craig Torres.
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Catarina Saraiva, Amara Omeokwe