最優秀中継ぎのタイトルを狙うドラゴンズ松山晋也投手に新たな武器。鬼門・神宮は"ジャイロカット"で克服する
鬼門・神宮対策に新たな武器
松山投手の記録が止まったのは、またもや辛酸を舐めさせられた神宮球場。8月12日、チームが同点に追いついた直後の9回裏にマウンドに上がると、無死満塁のピンチからサヨナラの犠牲フライを浴びて敗戦投手に。積み上げてきた連続ホールドポイントの記録が途絶えた。松山投手の球場別防御率を見てみると、バンテリンと東京ドーム、甲子園、マツダスタジアムは0.00。横浜も1.80と安定しているのだが、神宮は21.00。さらに2戦連続で失点を喫したのも開幕カードだけなことからも、まさに神宮球場は鬼門となっている。 松山投手:そういう時もあると皆さんに言ってくださって励ましのお言葉も頂いたんですけど、僕からしたらやられっぱなしなので。今後の野球人生に関わってくるという危機感を感じたので… 24歳の若武者はこの現状を打開するべく新しい武器を手に入れようとしていた。その名も"ジャイロボール"だ。 松山投手:(ジャイロボールは)弾丸のようにトルネードでいくんですよ。バァッーンって浮き上がるような感じではなくて、真っすぐに近い軌道で投げて少しだけ回転軸をずらすことによってカットボール、ジャイロカットのようになる。それでジャイロと呼んでいます。僕のピッチングスタイルは縦の変化。ストレートとフォークの2種類だけでやってきたので、横の幅も広げた方が神宮球場では通用するんじゃないのかなと感じて、今やっています。答えは少しずつ出てきているので、次の神宮で試したいなと。マウンドでやられたらマウンドでやり返すしか晴らすことはできないと思っているので
松山投手の原動力は元育成選手の"劣等感"
松山投手の象徴が闘争心と飽くなき探究心であるならば、松山投手を突き動かす原動力となっているものは元・育成選手というレッテル。劣等感を力に変えているという本音を明かした。 松山投手:自分は育成選手だったので。みんなと一緒とは言われていたんですけど、そこに対しての屈辱はあったので。支配下の選手たちには負けないぞという強い気持ちはあったので。松木平もそれは感じていると思うので…僕は感じています 悔しさをバネに豪腕の進化は続く。