ねっとり、自然な甘み 志摩で干し芋「きんこ」出荷最盛期 三重
【志摩】海女や漁師のおやつとして知られる干し芋「きんこ」の出荷が、三重県の志摩市で最盛期を迎えている。市内の生産者約20軒が手作業で作ったきんこをJA伊勢が集荷し、来年2月上旬ごろまで県内市場を中心に約1万袋を出荷する見込み。 JA伊勢によると、きんこはサツマイモの一種「隼人芋」の皮をむき、釜で炊き上げて数時間蒸らし、1―1・5センチの厚さに切って1週間から10日ほど天日干しにする。ねっとりとした食感が特徴で、かめばかむほどイモの自然な甘みが楽しめるという。 同市阿児町安乗の内田優子さん(77)の干し場では、べっ甲色に輝くきんこがずらりと並び、出荷を待っている。 内田さんは「天気も良く、雨も降らなかったので順調に作業ができた。みんなにおいしいと言ってもらうのがうれしい」と話した。